「良くぞお帰りくださいました」
ザリエルにひれ伏し、イェイエルは言う。その姿は少しずつ淡く、薄れてゆく。
イェイエルは、その後ラスティへ近づき別れを言う。
「我が子…遠き子のラスティよ。お前の魂は、光の子たるアアシマールの我をして、なおも光輝いて見える」
「今ここにまみえた事を誇りに思う」
ラスティは言う。
「フィーンドの血も嫌ってはいませんけどね」
「日の暖かさと夜の安らぎ、どちらかだけを選ばなければいけないということはないはずですから」
その言葉を受けたイェイエルは微笑んだ。
「ならば、いずれ…魂の結ぼれが解けた時であっても、その姿を保つことができよう」
「我が子孫よ、その魂の赴くまま…」
そうして、イェイエルは消えていった。
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