最近のご様子から「復活」は難しいのだろうなとは思っていましたが・・・とうとう。
ご冥福をお祈りいたします。
何度か書いたと思いますが、あらためて29年前の1995年6月浦上天主堂でのマーラー「復活」コンサート。
小澤征爾さんの指揮で新日本フィルハーモニー＋ボストン響、シカゴ響の有志、ソプラノソロはキャスリーン・バトル、メゾソプラノはフローレンス・クイーヴァー、合唱は長崎「復活」合唱団、成城合唱団、東京オペラシンガーズという編成の二日公演でした。
このコンサートで小澤さんの指揮で歌えたことは僕の生涯の宝物のひとつです。
1日目の夜公演も2日目の午後公演のときも小澤さんのリハーサルは完全に通しでした。
ですから僕たちは1時間半の「復活」を、計4回、小澤さんの指揮で、経験したのです。
小澤さんの指揮はオケ、ソロ、合唱すべての演奏者を「完全に」一体化させる力に満ちていました。
そう書くと熱情溢れる指揮のように感じますが、YouTubeを見直しましたら実に冷静に振られていることが分かります。
しかも全て暗譜！（小澤さんは必ず暗譜で臨んでいた）
引き出す力、すべてを一体化させ偉大な作品を実現する力。唯一無二の指揮者だと思います。
若き日の、かなり細めの猿さんと私。そして故Ｍ君の姿もあり、演奏と相まって目が潤んでしまいました。
ファゴットの故小山君も・・・。
当時58歳か9歳の小澤さんの雄姿。1時間30分、誇れる「名演」と思います。
