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【SSなのか小説なのか】DearlyDearlyRejection-筐体上の魔術師-【完結】 / 32

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てんびん@the Bisection 2016/05/05 (木) 10:05:19

刈谷透子は担架で運ばれ、市内の病院へ直行する事となった。
後日、精密検査の際に姿勢も同病院に向かうと、彼女は入院していた。

「大丈夫です。よくわかんないですけど、後遺症とかそんなんはないですから…はい…」

刈谷は右腕にギブスを付けていた。
試合中盤以降、ミドルキックが多くなったのは姿勢も覚えている。
姿勢は何も言えなかった。

「アタシ、こうなっちゃったのは本当に気にしてないんです、アタシが弱かっただけですから…」

気を遣われている、と姿勢も感づいていた。

恐らく後遺症がないというのは本当だろうが、姿勢もそれ以上は聞けなかった。
そして何も答えることができなかった。

この日、姿勢鈴は女子キック界から姿を消した―

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