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【SSなのか小説なのか】DearlyDearlyRejection-筐体上の魔術師-【完結】 / 20

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てんびん@the Bisection 2016/05/03 (火) 16:59:48

「いいか!離れるんじゃねえぞ!」

奥野の声と共に先手を仕掛けたのは刈谷、両肩でフェイントをかけながら距離を詰めていく、しかし―

パァンッ!

「!?」

いきなり姿勢の長い左ジャブが突き刺さった。この僅かの隙に姿勢が距離を取り直す。

(届くんだ…そりゃそうか、アタシより身長高いもんね)

「怯むんじゃねえぞ!まずは詰めなきゃ話にならねえ!」

奥野の指示は間違っていない。刈谷をまず襲う課題は実力や経験云々よりも距離の差である。
刈谷も163㎝と国内でも大きい部類に入るのだが、対する姿勢は172cmと欧州勢に匹敵するのだ。

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