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【SSなのか小説なのか】DearlyDearlyRejection-筐体上の魔術師-【完結】 / 2

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てんびん@the Bisection 2016/04/29 (金) 17:42:32

久しぶりにまとまった休みである、ストレッチに一区切りがついた彼はベッドの上で仰向けになり目的もなくスマートフォンのディスプレイをスライドさせる。

先日、旧知の知り合いからメールがあったが返していない。
逆井とは連絡が取れたがどうやら仕事がうまくいかずアウトローな生き方を強いられているようだ。

元々手段を選ばない方法で戦っていた逆井、何をしているのか深く聞かなかったがある意味では性に合っているのかもしれない、かつてを振り返りながらそんな事を大坂は考えた。

6年前、MMDDRの正体が判明した。
発端は坂道―逆井の師―を訪ねてきた武の道における彼のライバル・三条十一朗である。

当初坂道に襲い掛かってきた彼だが、成り行き上MMDDRを目にすることとなる。それは三条にとって明らかに歪な光景であった。

何故身に着けた技を以って遊戯に興じているのかと三条は問いただしたが、坂道から納得のいく答えは得られなかった。
結局の所二人は戦う事となる、また拳と技をぶつけ合う中で坂道は次第に自らの本分に立ち返っていく事となる。

坂道が純粋な武道家に戻ったことで逆井も必然的に彼から独立する事となった、同時に彼の話に納得してしまった。そう、確かにMMDDRはおかしいのである。
互いの妨害を前提とした対戦ならば何故ルールがもっと洗練されていないのか?リアルファイトに発展しないのは?妙な話である。

大坂は、MMDDRに励んでいた頃を思い出していた。

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