のらてつの雑記帳

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noratetsu 2023/04/20 (木) 19:47:56 修正 >> 1

31:10

倉下:著者が経験してきたはずであろう戸惑いとか試行錯誤みたいなのも、きれいさっぱりないんですね。
(中略)
倉下:そこが僕はやっぱりノウハウの決定的な弱点というか、人を助けようと思ってるけど助けられてないところがこういうところにあるんじゃないかなというのを、この本を読みながらずっと考えてたんですよ。
方法を教える人も人間であって、その方法にたどり着くまでにいろんな苦労があったと。つまり歴史があったと。むしろ人を勇気づけるのはそっちの歴史の方じゃないかなと思うんですよ。
(中略)
倉下:人は苦労してノウハウを作るんだっていうことを伝えるということが、それよりも1000倍も2000倍も重要じゃないのかなと。

そう…なんですよね。今まで読んで響いたのはその人の歴史をちゃんと書いてくれた本だったと思います。

ただこれって、著者を「すごい人」と認識しているからその人の歴史まで知りたいとか、その歴史が論の支えになるということもあるような。
例えば「東大卒で○○の専門家」みたいな肩書がある人が失敗の歴史を語れば「そうかー」と割とみんなが思うけれど、そういう「保証」的なものがはっきりしていない著者の歴史はあんまり真剣に読まれないかも、とちょっと思う。

個人的には素直に読みたいとは思うけれど、悪書溢れる世の中なのでよく知らない著者の本には余計なフィルターをかけてしまうところがある。別に東大卒で○○の専門家なら信用できるという話にはならないとわかっていつつ。

昔に流行った本というのは、経歴の強さが支えになった面がどうしてもあると思うし、一方今はたとえ東大卒と言っても昔と比べれば肩書として重みを失ってしまったので、本当に余程存在感がしっかりした人(千葉雅也氏のような)じゃないとあの頃のようには真剣に読まれないのかもしれない…。どうなんでしょうね…。

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