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ポケモン怖い話総合トピック / 7

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柿崎だったり 2018/05/22 (火) 23:22:38

 薄暗い部屋に墓が並ぶ。そんな空間を想像していたわたしは面食らった。明るい。妖気を帯び、ゴーストタイプの気配もあるが、夜にもかかわらず部屋は明るく、ひとけもある。一言でいうと怖くない。
 案外こっちのほうが死んだポケモンにもいいのかもしれない。
 床には草が植わっていて、いろどりを部屋に与えている。サヤによるとこの草の吐く水分により冬には霧が立ち込めるという。
「これってなにが埋まっているんだろう」
 二階に進むと、リカが興味深そうにお墓の並ぶ部屋を見わたす。
「骨じゃないの?」
「うーん。骨がないやつもいるじゃん?」
 たしかに。
 不意にゴースがとびだしてくる。こいつだっていつか死ぬのだ。
 やせいのポケモンから逃げ、ときにサヤのムクホークに戦ってもらいながら、順調に上へ進む。
 あっさりと最上階に着いた。
「うーん、あんまり肝試しってかんじじゃなかったね」
「いいことじゃないですか。ここなら亡くなったポケモンたちも安らかに眠れそうです」
 実はさっきのリカの疑問が気になっていた。この墓にはいったい何が納めてあるというのか。

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