柿崎だったり
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2018/05/31 (木) 22:22:04
先輩が「いや、外からきた……」などと話したのち、「気を付けたほうがいいよ」と言って戻ってきた。
もしかしてあの三人も? とぼくがきこうとしたところで再び呼びかけられた。
「どこでやるんですか?」
先輩は振り返って一人に地図を見せる。
「ちょ、ちょっと」
止めようとしたが遅かった。
「祭りの場所を教えたんですか? 小屋から人が消えているのに気が付いたら彼女たちも怪しまれるかもしれませんよ」
歩いていく先輩に詰め寄る。あの三人も村の外から来たのだろう。
「別にそのくらい良いだろう」
よくあんな、監禁され脅された子どもを見たあとで言えたもんだ。
「彼女たちも遠路来たのだろう。探せば祠くらいすぐ見つかる。それとも、ここから帰るよう説得しろと?」
「それは……」
「ま、あとはのんびりしよう」
と言っておきながら、先輩は民家に車を停めるなりまたどこかへ行ってしまった。
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