柿崎だったり
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2018/05/31 (木) 22:19:33
彼を助けると先輩は語った。
「ギラティナはあの世と関係があると考えられている。実際にそうかはともかく、そう信じられていた」
民家に停めていた車に三人で乗っている。少年は先輩が買った水を飲んでおり、飲む合間に何度も「ありがとうございます」と繰り返していた。
「この地はギラティナの住むどうくつの近くにあって、影響を強く受けているそうだ。研究員の調べによると、ここでは人が消えたり、ときに消えた人が戻ってきたりしたらしい。それで、今でも死者をよみがえらせるための祭りが行われている。
実際にギラティナは別の世界と行き来できるらしい。もしかしたら、本当に死人が別世界から来ることもあったかもしれない。だが……」
先輩は運転しながらぼくと少年の座る後部座席へと目配せする。
「そんなことが毎回祭りの度に都合よく起こることはなかった。そこで、信仰が薄れるのを恐れた昔の人々が始めたのがそれだよ」
先輩は言っている。神が神であり続けるために、このようなことを人が続けてきたのだと。
「存在するかわからない、そんな神のために神という
村の入り口までくると、先輩は捕らえられていた少年を車から出した。
少年によると、五年ものあいだ宮司の家に監禁されていたらしい。そして「戻った」あとも絶対にこのことは他言しないようにと言い聞かされていた、こっちはおまえの舌を抜いて返すこともできると脅して。
少年の手から何年ぶりかのモンスターボールが投げられ、飛び立っていった。
「さて、祭りが楽しみだ」
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凍結されています。