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ポケモン怖い話総合トピック / 30

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柿崎だったり 2018/05/27 (日) 23:24:38

「そうです。神話に語られ、カンナギタウンの壁画などにあらわれる二柱の神です」
 サヤは右手の指を二本立てる。
「時間も空間もない虚無の混沌の中、最初に生まれた神が自らの分身を生み、時間と空間が動き出した。このときの分身がその二神です。でも……」
 サヤは三本目の指を立てた。
「もう一柱、分身が生まれたという神話もあるんです」
「初めて聞いた」
「前に姿を変えるポケモンの話を少ししましたよね。そのポケモンこそ三柱目の分身ですよ」
 なるほど、わたしはサヤの言いたいことがわかってきた。
「つまり……」
「ええ、シンオウにはいろんな言い伝えや神話があります。わたしたちとは違う神を祀っているところだってあります。先ほどのお祭りもその一つです」
 それがサヤの目的だった。踊りの中心に祀られる三柱目の神、その姿を見たいのだ。わたしは、その姿を変えるポケモンの話をしたときにリカが言った「骨が肉をつけて帰ってくる」話を思い出して背筋がぞくりとした。いったい、それはただの踊りなのだろうか。

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