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失墜 2018/02/15 (木) 14:31:42

『執筆家』
わたしは執筆家だ。執筆家と言われているが所詮脳内の奥と会話をしてその内容をただ紙に書き綴る翻訳家のようなものだ。
元々なりたかった訳では無い。ただ我武者羅に現実から逃げていたら気がつけばこの位置に立っていただけだ。
今の仕事に満足しているかと問われれば素っ気ない回答が飛んでくるだろう。なりたかった訳では無いのだ。
元々、富士に登るつもりもなくただ歩いており気がついたら山中に立っていた男なのだ。ここまで来たことには感動も意気込みもほとんどない。
執筆活動とは脳の中に溜め込んだ余り物を外に吐き出す排泄の一環だろう。定期的に行う理由もそれが理由だ。排泄ひとつひとつに別段深いわけなどなかろう。
執筆家とは常軌を逸した性癖の持ち主だ。自分の排泄物を見てもらうだけにとどまらず自分でマジマジと見てそれに興奮し快感を覚えるのだ。なんておかしな人種だろうか!
だが執筆家はそれでいいのだ。それが仕事なのだ。それしか出来ないのだ。

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