ようやく考えをある程度まとめれた気がする…
色々考えた結果お父さんは多分廃人になる
ミオソティス家の魔術刻印には初代当主から脈々と続く記憶が保存されている。
当主になるということは刻印と共にこの記憶も同時に引き継がれる。
しかし人格とは記憶の積み重ねで大部分が構成される為、魔術刻印を受け継いだ人間は本来の人格を塗りつぶされ、ほぼ別人格の人間になる。
魔術刻印を受け継いだ者は、それまでの記憶を魔術刻印に吸収され自動的に保存される。
言い換えると全ての記憶が肉体に残っておらず、魔術刻印にのみ記憶が存在している。
そのため魔術刻印を次代の当主などに渡し、魔術刻印が肉体に存在しない状態になった場合、記憶が存在しない抜け殻が生まれる。
それまで生きてきた自分の思い出、知識といった全ての記憶を失う為、継承を終わらせた歴代の当主全員が廃人同然の状態になっている。
なお抜け殻となった肉体はほとんどの場合、継承を済ませた新当主が魔術礼装などの素材として使用されている。
アイザックに刻印を渡した先代当主も廃人になり、その後肉体のほとんどが素材になった。
ミオソティス家の始まりは、今は存在しない魔術師であるダフォディル一族を支援していた分家の一族。
ミオソティスの魔術刻印は元々ダフォディル一族の刻印から株分けされた物。
主にダフォディル一族に何かあったときようのスペア兼「宿木館」への材料としての死体提供も行う。
この時「宿木館」へ組み込まれる際にできるだけ多くの知識を忘れず記憶しやすいようにと魔術を開発。
これこそがミオソティス家が扱う記憶術の始まりであり、分家である彼らが家名をミオソティスへと変えたタイミングだった。
ダフォディル一族が根源へ辿り着く為に様々な支援をしてきた彼らであったが、ダフォディル一族最後の魔術師「終わりの当主」が命を落としダフォディル一族は根源への到達に失敗。
この時支援する立場であった彼らは、ダフォディル一族の願いである根源到達の願いを受け継ぎ、ダフォディル一族は表舞台から姿を消した。