神坂シヅキ:天使ラーメン
2019/12/31 (火) 21:37:11
「ナハハハハハハ!!年の暮れで酒が美味いわー!!」
年末。アタシは毎年一日だけ…と言うほどでもないが、この日はだいぶはっちゃけてもいい日やと自分を許している。
こういう時にツれないロベスピには適当な理由を付けて家で待ってて貰って、システィナと一緒にここに飲みに来るのがいつものパターンだった。
「……つっても一人じゃ盛り上がりに欠けるんよなぁ、はぁ……ラーメンうま」
しかし、今年はシスティナがいない。
HCUの方が回収業者に暇を出したと知った途端、独自調査のチャンスだとか言ってどっか行ってしまった。
激辛味噌ラーメンの美味さは相変わらずだが、ツッコミがいないのにボケるのも意味がない。
微妙に空回りするテンションに若干の白い目が向けられるのを感じて声のボリュームを下げながら、ずるずると麺をすすりジョッキ三杯目の合成生中を流し込む。
「ぶはー……。はーぁ、誰か来んかなー、来たらこのノリで無駄に絡んでやるんに……お?」
と、ぼやいたあたりで視界の隅に映ったのは、いつも通りのゴツいコートを着た女…皇ハルナ。
「……けっけけけ、今日アタシの前に現れたのが運のツキやでハルナちゃん……!」
ふらり、と千鳥足の自覚を持ちつつ立ち上がり、注目を済ませ一息ついたのを確認してから、後ろから近づいて。
「ハルナちゃーん!こっちで飲もうでー!!!」
がばっと。誘いをかけつつ抱き付くなどということを試みてみた。
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