「_____食い終わったか?」
暖簾を潜りながら、そろりと現れたその男は皇ハルナのサーヴァント、ということになっている男こと“C”であった。
黒ずんだローブにごつごつとした鋼鉄の翼は何処にやったのか、黒ジャージにくすんだ長い金髪を適当に束ねている。
右手には缶ビール、左手には食い終えた焼き鳥の串を持っているところを見る辺り、彼も彼で食事を済ませていたようだ。
「もう年も明けた。そろそろ帰るぞ、ここの夜は一段と冷える。
ああ、それと……あけましておめでとう、ハルナ。今年もよい一年になることを、祈らせてもらおう」
開けの明星たる私の祈りはよく効くぞ?と。微笑みながら、そう告げた。
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