──────此処は何処かの世界、何処かの場所に存在する闘技場。
万夫不当の英雄達が一時的に召喚され、己が鎬を削り合う場──────
その勝利に報酬はなく、その敗北に汚辱はない。
其処に在るのはただ、名高き者達の力の衝突のみ。
さあ、"我こそは"と望むものは、実力を以て今一度、人理に其の名を知らしめるが良い。
戦え!
(鯖同士のタイマン・複数人対戦を想定したスレッドです。)
──────此処は何処かの世界、何処かの場所に存在する闘技場。
万夫不当の英雄達が一時的に召喚され、己が鎬を削り合う場──────
その勝利に報酬はなく、その敗北に汚辱はない。
其処に在るのはただ、名高き者達の力の衝突のみ。
さあ、"我こそは"と望むものは、実力を以て今一度、人理に其の名を知らしめるが良い。
戦え!
(鯖同士のタイマン・複数人対戦を想定したスレッドです。)
『聖杯闘技───────開幕!!』
此処は何処かの世界、何処かの場所に聳え立つ、広大な円形闘技場。広場 を取り囲み、上から見下ろすように設えられた観客席は、大勢の多種多様な人々によって埋め尽くされ、むせ返るような熱気と興奮に満ちていた。
中央の
『さあ始まりました!!かつて生きた、そしてこれより生きる強者たちによる、時代、土地、並行世界をも超えた闘いの幕開けです!!』
巨大な実況の声が、その場のあらゆるざわめきをかき消すように辺りへ鳴り響く。
いつも通りの張り裂けんばかりの声、いつも通りの高揚した調子。しかしそれこそが、観客席の歓声を波濤のごとく震え滾らせるのだ。
『ルールは簡単!!一度アリーナに降り立ったが最後、”倒れる”か”制限時間を迎える”まで、全力をもって戦うのみ!!』
『活動に必要な魔力は供給されますが、宝具発動は一つにつき一度の封印が掛かっております!!なお、スキルの使用制限はありません!!』
『それでは、いよいよ闘士達が入場します!!全身全霊をもって──────』
『FIGHT !!』
戦いのゴングが鳴る。今まさに現れようとする闘士 の姿を待ち望み、まさに会場は熱狂の嵐に包まれた────────
ざり。ざり。と。
一歩ずつ重く、それでいて迷いない確たる信念のもとに足を進め、白い砂の敷き詰められた歓声に満ちるアリーナへと踏み出す巨大な影がひとつ在った。
2mを優に超す、獅子を思わせる筋骨隆々の巨躯。白い布を額に巻き付けた、砂塵に舞う茶髪。今まさに溢れんばかりの生気を灯し、闘志にみちみちた眼差しを前方に向け、その男は雄大さすら感じる足取りをもって、この闘いの場へと繰り出してきた。
「…へえ、いきなり三人での戦いとはな。面白いじゃねえか。活きの良いのが揃ってて欲しいもん、だ─────」
彼はよく通る大きな声と共に、ぶわりと、その剛健に隆起した右腕にかたく握られた、奇妙な槌矛を空に振るう。
振るった槌矛の余波が強く風を逆立て、地上の白い砂塵を巻き上げる。砂埃のうちに隠れながら、男はなおも巨大な存在感を醸し出している。
二本の足で立ち、その瞳はもう二人の、戦うべき相手の方へ。
彼のその立ち振舞いや言葉は、まさしく”英雄”と呼ぶにふさわしいものさえ感じさせるようだった。
彼はおもむろに槌矛を前方に向け、目を見開き、その筋肉を怒張させれば──────
「俺の名はロスタム!!ナリーマンの子、サームの血を引く者!白髪のザールの子にして、全イーラーンの守護者!!!」
「さあ──────何処からでも、かかって来るがいい!!」
会場全体に響き渡る、張り裂けんばかりの声量でもって、高らかに名乗りを上げた。
/テストロール開始となります。僕→スヴォーロフ「」→両面「」の順でロールをお願いします。
ガチャ、ガチャ。と金属が擦れる音が聞こえる。
その音の正体は甲冑を着た人物が歩む音である。彼もまたアリーナの参加者の一人であった。
しかし、先ほどの英雄然とした男と比べると、その人物は小さく、160cmより低い。
身にまとう甲冑も所々小奇麗なものではなく、彼のような威圧感は感じられなかった。
「フハハハハ、なんとも勇ましい!貴殿はさぞ名のある英雄とお見受けする!」
甲冑越しの少しくぐもった声で喋ると、どこにしまっていたのか、ラベルにウォッカと書かれた酒を取り出し、なんと甲冑を着たまま外すことなく、顔の上から酒をかけ始めた。
信じられない行為だが甲冑越しに酒を飲み始めているのである。
「フゥー…名乗られたのなら名乗り返すしかないであるな。我輩はかのロシア帝国大元帥、アレクサンドル・スヴォーロフである!」
そう述べた後、ふたたび酒を文字通り浴びながらふたたび飲み始めた。
/遅くなり、申し訳ない…次お願いします!
ジャラ、ジャラ、ジャラ────────砂を踏む足音が静かに響く
「人間 共の見世物にされるのは不愉快だが、これも暇つぶしと考えれば、差し引きは零、か」
立つは人型。着流しを纏った一人の男のように見える
体中に呪詛の文様が刻まれている以外は、何の変哲もない男
"分かる"者が見れば、それが唯の人ならざる化生であると理解できるだろう。
その気配は千の軍勢が如く蠢き、その魂は万の罪人が蠢く地獄の底よりも穢れている。
まるで数千、数万の咎人が凝り固まり、人の形をとったかの如き、醜悪なる怪物がそこには立っていた。
「誰の許可なく俺を見ている人間 共。俺はお前たち全員を殺す事に何の躊躇もない」人間 だ」
「この両面宿儺の前に、戦人も無辜の民も、全て例外なく、
「全員漏れなく、死ぬがいい」
グチャァ…と、不気味に怪物の口端が吊り上がる。
吐き気を催すほどの魔力が解き放たれる。それは例えるならば、臓物の海に投げ込まれたかの如く。
今、怪物の悪意が解き放たれる。