kagemiya@なりきり

影見ツクシの日記帳 / 21

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20XX/○○/○○ 顛末
何があったかというと……うん。予想通りというか、ドローンがいた。わんさか。
しかもどういうわけか、新幹線のルート上を蠢く、サーヴァント・レムナントの群れが一緒にくっついてた。
ドローンの方については予想してたし、動体センサーや赤外線レーダーなんかをかわすための準備はしてたけど、流石にレムナントは別だ。
魔力の源を嗅ぎつけたのか、折角隠形でやり過ごせそうだった私の姿がバレてしまった。
依頼人の船に引き寄せられて集まっていたドローンの数は、ちょっとやそっとのレベルではなかった。そこにレムナントもいて、それが私を襲ってきたものだから、本当に死ぬかと思った。
一番解せなかったのは、当の依頼人本人は、追われながらも何食わぬ顔で船を操縦して、ドローンの誘導なんかもこなしつつしれっと追撃をかわしていたこと。
あの人のせいで大勢集まった相手をやり過ごさなくちゃならなくなったけど、あの人がいなかったら、多分私は死んでたと思う。だから、こう、罵倒するには偲びないけど、ありがとうとも言いたくない複雑な気持ちだった。
結局、ドローンを依頼人が引きつけている間に、レムナントをいくらか私が減らして、魔術で姿を誤魔化すような格好で何とか逃げ延びることができた。……2度と同じ仕事はやりたくない。本当に死んじゃう。
結局、その後依頼人は大阪に来て、梅田の最下層で裏の商いをしている人から補給を受けた後、そのまま旅立っていった。「ドローンさえ何とかしてくれたら後はいい」、って。……そのドローンをどうにかするのが、本当に命懸けなんだけど。
何というか。最近、体良く私を便利屋扱いしている人も多い気がする。そういう意味で、今後は依頼も選ばないといけないと思った。センセイが依頼人を仲介してた頃が懐かしい。

ともかく、こういうわけで、私は何日にも渡って依頼人と酷い目に遭い続けて、何とか逃げ延びてきたのがつい昨日。こうして日記に起こすのも大変なくらいの、大仕事だった。
病み上がりにこんなハードなことしなきゃ良かったと、ちょっと後悔はしてる。……これで依頼人から酷い扱いを受けてたら、私は泣いてたかも。そうじゃなかったから、良かったけど。

今日からは、また毎日日記をつけようと思う。こんな酷いことが何度もないといいんだけど。

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