20XX/○○/○○ 書き忘れた日
昨日は急ぎの仕事が入っちゃって、日記も書けなかった。簡単にだけど、今のうちに昨日のことを書いておこうと思う。
暗殺者に狙われている、すぐに助けてほしい。最低限の暗号化だけで、うねりさんも、センセイさえも通り越して私に連絡が飛んできた。
送られてきた海底新地のポイントに向かってみると、依頼人らしき人が酷い怪我をして待っていた。
再生が妨げられているのは、見てすぐに分かった。新人類への特効となる、永遠否定の概念礼装。間違いなく、向島さんの『骨喰み』によるものだった。
ひとまず応急手当を施したけど、休む間もなくあの人に襲われた。どうやら、依頼人のサーヴァントは既に送還されていたらしくて、私だけで相手をしなければならなかった。
……彼女のサーヴァント、神馬であるスレイプニル(人の形を持ってはいたけれど)もまとめて。本当に、死にかけた。
幸い、本当に幸運なことに、私を助けてくれた人がたまたまいた。そのお陰で、依頼人を然るべき筋に……つまり、自分の所属する組に送っていくことができた。
だから私は、今日……ややこしいけど、仕事の終わった次の日に、その人に会いに行くことにした。
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