Flight Coach BBS

Dual GPSによるGPSエラー低減の試み / 5

6 コメント
views
2 フォロー
5

今回も前回と同様に、GPSアンテナを2つ上向きで並べて配置し、"GPS Blending"機能を使用してGPSエラー発生の有無を調べました。フライト回数を重ねるにつれて、システムの学習機能が効いているせいなのか、小さなジャンプも含めGPSによるエラーが少なくなっているように感じます。今回のフライトでは衛星捕捉数の最小値は9個、HDopの最大値は1.92(m)で、小さなジャンプやスライドも含めGPSによるエラーと思われるものは見当たりませんでした。
 下図は、Primary GPSのHDopと、Primary及びSecondary GPSの間の測定位置のズレDifference(m)の関係を示しています。HDopが大きくなる(測定精度が悪くなる)とズレも大きくなることが分かります。今回のフライトではズレの最大値は約25(m)でした。
画像1
 下図は、Primary及びSecondary GPSの衛星捕捉数の平均値と、両者間の測定位置のズレの関係を示しています。衛星捕捉数が減少すると両GPS間のズレは大きくなります。このように、ジャンプやスライドといった明らかに分かるGPSエラーが無い場合でも、衛星捕捉数が減少しHDopの値が大きくなった場合にはGPSの測定位置に誤差が生じている可能性があることを認識しておく必要があります。
画像1
 下図は、両GPSの衛星捕捉数の平均値とそれらの間の測定位置のズレに対するデータ数のHeatmap図です。図中の数値はデータ数を表しており、データ総数は1769個です。今回のフライトではほとんどのデータは右下、つまりNSatsで14個以上、ズレで7(m)以下の領域に集まっています。
画像1
 下図は、両GPS、ブレンドされたGPSそしてカルマンフィルターを通して最終的に出力されるPOS(Plotterで使用されるデータ)からの緯度、経度およびHDopの値を経過時間timeUS(sec)で表しています。POSデータ(オレンジ)は、Primary GPSのHDop(赤)が大きくなるとPrimary GPSからの出力データ(赤)から離れSecondary GPSからの出力データ(緑)に近づき、Secondary GPSのHDop(緑)が大きくなると今度はSecondary GPSからPrimary GPSのデータに近づくことが分かります。このように、両GPSの出力データ間をジャンプすることなく滑らかに移動しています。
画像1

通報 ...