法介
259e67dbae
2023/11/01 (水) 09:31:11
又、次のようにも答えております。
三種涅槃に類通せば、一つに、法身。二つに、般若。三つに、解脱なり。真性の解脱は即ち法身。実慧の解脱は即ち摩訶般若。方便の解脱は即ち解脱なり。ゆえに涅槃経にいわく、「諸佛菩薩は、調伏するところの衆生の処に随うを、名づけて解脱となす」と。もしは煩悩を断じて生死を離るるを解脱となさば、二乗となんぞ異ならん。いま明かさく、大乗には、解脱して五道に生じてその身を示現す。自ずらすでに無縛なれば能く他縛を解す。この三徳は不縦不横にして三目のごとくなるを秘密蔵と名づけ、大涅槃を成ず。三種の解脱と、三道、三識、三佛性、三般若、三種菩提、三大乗、三佛、三涅槃、三宝も、またかくのごとし。みな不縦不横にして世の伊字のごとくなるを秘密蔵と名づけ、大解脱と名づく。すなわちこれ、大涅槃の百句の解脱、法華には一切の解脱を明かせるなり。
通報 ...