やさしいそよ風が吹きすぎる午後、あんみつは自身のアトリエで絵を嗜んでいた。
余談だが、巷で噂のバンクシーとは彼のことである。
御ハッサム「先輩!」
そこへ、小太りの少年がビラを片手に飛び込んできた。
あんみつ「なんだ騒々しい」
御ハッサム「こんなモノが掲示板に…」
彼の持っていたビラには、目を疑う内容が記されていた。
曰く、あんみつの彼女は預かった。返してほしければ東京駅まで来い、と乱雑な字で記されていたのだ。
あんみつ「あいつら…下劣な真似を!」
色白の優男も、思わず顔を朱に染めて怒りに打ち震える。
恐る恐る、御ハッサムは犯人に心当たりはあるのかと尋ねると、あんみつはこれまで幾度となく襲撃を受けてきたこと、またそれらを返り討ちにしてきた旨を説明した。
あんみつ「…今回もアンチあんみつ党、連中の報復だろう」
御ハッサム「なんてひどい奴らだ…先輩、僕も加勢しますよ!」
あんみつ「御ハッサム…お前…」
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