みんポケ!

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 僕はアスファルトが拒絶した6月の空気から逃げ込むようにカフェのドアを開けた。汗を拭いながらアイスコーヒーを頼むと、過剰なクーラーのおかげで自分の体が青白く冷たくなっていることに気づく。去年の6月はどう過ごしていたっけ。忘れたい記憶のはずなのに、ふと埃を払ってしまう。塩水で濡れたハンカチを置いて、コーヒーを流し込みむせた。

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