雑火屋
Colt_M1877
2016/11/19 (土) 19:12:35
数年前のこと。
僕に安息の地は無かった。
家は痣を作る場所、学校はその痣をさらに痛める場所。まるで作業の如き百対一のワンサイドゲーム。
殺してやると毎日言われる。奴らはいつでも僕を殺せる。
だが夢の中は楽しかった。既に千回は奴らを殺した。しかし死なない。あまりにも非現実的な無双ゲー。
殺してやろうと毎日思う。僕にそんな力はない。
ある日の朝。目が覚めたら僕は超能力者になっていた。突拍子もない吉報だった。人を殺せる力を手に入れたのだ。
数年前のことだ。
僕が何をしたのかは言うまでもない。
そう、結局何も出来なかった。
あとはずっと鎖で繋がれる日々である。
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