祭典(体が軽いぞ。今ならいける気がする)
ぬこザル「まっさっか、そんな雑魚モンスと本当に契約しちゃうなんてねぇ~!」
ぬこザル「契約は一人につき一回だよ?勿体なぁ!!!」
ぬこザル「アハハハハハハハハハハハハ」
祭典「うるせぇよ^ ^」
ぬこザル「は?」
(ぬこザルが気付いたときには祭典は目の前にいた)
ぬこ「え、ちょ――」
祭典「ゴッドフィスト」ブォンッ
(ゴッドフィストとは、全力で相手を殴るだけの名ばかりの技である。しかし、祭典の全力はヤバかった)
(祭典の拳がぬこザルのドテッ腹に突き刺さる)
ドンッ
(硬い物と硬い物がぶつかったような音を衝撃波と共に辺りに響かせて、ぬこザルは遥か先へと突き飛ばされる。洞窟の出口を越え、森にある木々を何十本もへし折り、ようやくぬこザルが地面へと叩きつけられたことでその運動は停止する)
ぬこザル「……あっ……く……ふうあ……」
ぬこザル(死ぬほどお腹がいてぇぇええええ。呼吸すらマトモにできねぇ。呼吸ができなくて苦しい。酸素が足りなくて頭が痛ぇ。痛い苦しい痛い苦しい痛い苦しい痛い苦しい苦しい)
ぬこザル(何なんだよアイツ……!)
祭典「何なんだよアイツ……!とか思ってそうな顔してやがんな^ ^」
ぬこザル「っ!」
ぬこザル「偉大なる竜と契約した僕がどうしてこのようなザマにィ……!」
祭典「それはなぁ……」
祭典「俺様が神だからだよ^ ^」
一号「単に一年間の筋トレの成果と我との契約による身体能力の上昇が合わさった結果であって、そのような大それたことではないのだがな」
祭典「黙れよ牛畜生^ ^」
ぬこザル「こ、こんなふざけた野郎なんかからこの僕が一撃もらっただなんて一生の恥だ」
祭典「いやいや、光栄に思えよ」
ぬこザル「だが、これならどうかな!」
(ぬこザルの背中から、蝙蝠のような骨の形が露となったような形状のとても巨大な翼が現れる)
一号「――!ドラゴンの翼か!」
(そして、ぬこザルはその翼をはためかせると空へと舞い上がり、祭典達の手の届かぬ上空へと上昇した)
ぬこザル「どうせ、牛の魔獣だ。見た目通り、突進することしか能のない脳筋野郎のはず。だったら、その突進の届かない所から一方的に攻撃してやればいいだけのこと」
ぬこザル「そして、もう手加減はしてやらない。《
祭典「やべぇよやべぇよ^ ^;」
一号「心配いらない。奴は勘違いしているが、ボナコンの強みは突進力ではない」
祭典「じゃあ、なんだよ」
一号「いや、いまは説明している暇はない」
一号「祭典よ。ズボンを下ろせ」
祭典「は?^ ^;」
祭典「お前こんなときに盛ってんじゃねぇよ!!!てか、お前ってオスだろ!」
一号「性的にことをしたいのではない。いいから早くズボンを下ろせ!真面目な話だ」
祭典「もうヤケだよチクショー!!!」
(祭典はズボンを乱暴に脱ぎ捨てて、下半身だけすっぽんぽんとなった)
祭典「で、どうすんだよ!」
一号「ケツを空を飛んでる奴に向けろ」
祭典「おらよ」プリッ
一号「よし、ではそのまま――」
「気張れ」
祭典「言われた通り気張るでもなんでもしてやるよ!」
祭典「う~んっ」
祭典「……あ、うんち出そう」
一号「まだ出すな!」
祭典「マジかよ」
~~
ぬこザル(舐めた真似を……!ここにきてなんとも醜い挑発だ。ケツを人に向けるなど、人のすることではない!いますぐ消し飛ばしてやるぅ!!!!)
(ブレスの発射準備を終えたぬこザルは頭を大きく振り上げると、勢いよくそれを振り下ろして溜めの為に固く閉ざしていた口をガバッと開き、体内で練り練った業火の炎の奔流を解き放った)
ぬこザル『ゴァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア』
~~
一号「今だ放て!」
祭典「あああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」
(その瞬間、祭典は脱糞した)
ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!
(気持ち悪い脱糞音を響かせて祭典のケツから現れたのは、灼熱をまとった糞の濁流であった。糞はあまりにも高温になりすぎて赤熱化していた。そして、糞の濁流の勢いは止まることはなく、ぬこザルの放ったブレスごと空を覆い尽くした)
~~
ぬこザル「嘘だ……こんなことが……」
ぬこザル「てか、メチャクチャくさっ!」
ぬこザル「死ぬほどくせぇよ!!!」
ぬこザル「って、あっヤバッ――」
(凄まじい悪臭に気を取られ、糞の濁流を避けることを忘れていたぬこザル。気付いたときにはもう遅く、糞の濁流に飲み込まれ、超高温の糞に包まれてぬこザルは呆気なく燃え尽きて死に果てた)
~~
祭典「……なにこれ?^ ^;」
一号「これがボナコンの力だ。流石におそれいっただろ」
祭典「いや、強いのはわかったけど」
祭典「攻撃の発射場所がおかしすぎだろ」
一号「結果さえあれば十分だろ」
祭典「俺様の尊厳がなくなるから」
祭典「この状況で『まーた勝ってしまった。やはり俺様は神^ ^』とか言ったら、俺様、本当のキチガイになっちまうよ……」
一号「人間は細かいところを気にするから苦手なのだ」
祭典「俺様がおかしいのか?^ ^;」
~~
かくして、最強天才エリートの糞まみれの汚い英雄譚は幕を開けた。