男が笑い発する様に目を眇めた。
つまみを漁ろうと手を伸ばせど空になった皿を虚しく弄るばかりで、小さく舌打ちすると手を引っ込める。
「食えねぇおっさんだ。
にしても、霊素や奇跡…ねぇ……、どうやら分野は同じかもな」
カマをかけたもののあっさりと躱されたようで面白くない、腕を組んで壁へと背を預けるが
その間にも相手の観察はやめられず、警戒というよりは性分なのだろう。
「ああ、どうせ顔を合わせるならうまい具合にやっていこうじゃあないか。
俺は七花汕砂(しちか さんざ)宜しくな、おっさん」
なおも坊やと投げかけられた一種の仕返しなのだろうか、妙に力強く言い締めた。
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