残りカス
camel_cricket
2016/08/04 (木) 23:03:45
「おいっ!タケシ、ユウヤ、何体倒した?」
俺は持っている両手剣で目の前の蜘蛛、たぶんビックタランチュラを切り裂きながら仲間たちに声を掛ける。
「へへっ100から先は数えてねぇよ」
「そうそう、こんな数の敵がいるのにそんなに数えられるわけねぇだろうがよぉ」
仲間たちは今のところ全員無事なようだ。なんせ敵はモンスターの中でもGクラスの奴らばっかりだ。見た目は悍ましいが耐久力が低く毒性も弱いビックタランチュラ、数は多いが火属性の魔法に弱過ぎるアーミービー、下手なAランクのモンスターより素早いが攻撃力が皆無のマッハローチやマッハフライ等だらけだ。だが数が非常に多い。このままだと数の暴力で押し切られるだろう。
「カズト!あれを頼む!」
「任せなっ!【移火】!」
カズトに頼んだ呪文、移火は火力は低いが飛び出る火の量が非常に多い中級の火属性呪文だ。火力は低いと言ってもここらの敵ならばオーバーキルすぎる。証拠にほんの1分でほぼすべてのモンスターが焼け死んでいた。
「それにしても虫系のモンスターだらけだったなぁ」
「そりゃそうだろ。俺たちが今から行く倒しに行くやつは大魔王直属の四天魔王が一人【蝗軍魔王】アバドンだぜ?」
俺は目の前にそびえたつ魔王城を見上げそう言った
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