・グロ要素有り ・オリキャラ
とりあえず立てた
マリン「これじゃあ何言ってるか分からないわよ!!」
エメラルド「まぁ、いいじゃん?」
財布から金を出し、カイリューの手のひらに置いた。
カイリュー「バウ、バウバウ」
カイリューは嬉しそうにニコッと笑った。
マリー「あぁ、笑ってるカイリューも良いな!」
クロム「はぁー、疲れたぁ」
マリン「そうかしら?」
エメラルド「それよりもお腹空いたぁ」
ぐうう…と皆の腹が鳴る。
マリー「あはは、確かにまだ私達何も食べてないね」
ロイヤル「どんな料理なのかしら…」
エメラルド「確かに!気になる!」
カイリュー「バウ、バウ」
机の上に置かれたのは豚カツと味噌汁とご飯…いわゆる豚カツ定食だ。
マリン「…意外と普通ね」
クロム「…うん」
とりあえず手を合わせた。
五人「いただきます!!」
マリー「美味しいねぇ、ご飯!」
ロイヤル「うん、特にこの豚カツ」
エメラルド「分かる!なんか独特な味だよねぇ」
シンプルではあるがかなり美味しい。
五人「ご馳走さまでした!」
完食。とっても美味しかった。満足。
マリン「美味しかったわ。また食べたいわね」
クロム「うんうん」
首をブンブンと縦に振る。
マリー「そういえば今何時?」
時計を取り出すと、針は8時を差していた。
マリー「まずいお風呂!!」
皆は急いで部屋から出ていき、浴場に向かった。
エメラルド「良い湯ー」
大理石に顎を乗せだらーんとしている。
「あばっ、ぼぼぼ!!」
バシャバシャと水が飛び散る音が聞こえる。
マリー「何があった!?」
後ろを振り向くとクロムが溺れていた。
クロム「誰かああ!」
唖然しながらもなんとかクロムを助けた。
マリー「あれ?ロイヤルは?」
マリン「露天風呂」
マリー「あ、露天風呂あるんだ。じゃあ私そっち行こ」
エメラルド「私もー」
後からどんどんついてくる。
ガラガラガラ
暖かい露天風呂に入り空を見上げる。
良い夜空だ。
ロイヤル「綺麗だね」
クロム「…そうね」
エメラルド「たまにはこういうのもいいねぇ」
皆で綺麗な夜空を眺めている。
マリン「…さ、行きましょ」
マリンが風呂から上がる。
マリー「早くない!?」
マリン「のぼせたら大変だし。私は先に行くわ。じゃ」
ロイヤル「え、じゃあ私も!」
クロム「本当、今日は良い日だったね」
マリン「えぇ。料理も美味しかったし…」
マリー「カイリューの楽園、最高でしょ?」
マリンは少し考えると「そうね」と微笑んだ。
エメラルド「おやすみー」
ロイヤル「早いわね…じゃあ私も寝るわ。おやすみ」
エメラルドとロイヤルが眠りについた。
クロム「じゃあ私達も寝ますか!」
マリン・マリー「うん」
照明をパチッと消し、私達も眠りについた。
マリー「皆おはよー」
マリン「おはようございます」
クロム「おはよう」
ロイヤル「おはよ」
マリーが起きると、他の皆も起きた。
がエメラルドは…
エメラルド「ぐー…すー…ぴー…」
いびきをしながら寝ていた。
マリー「あはは…」
苦笑いを浮かべ時計を見る。
6時。
マリー「そろそろ出なきゃ!」
ロイヤル「起きてエメラルドー!!」
ロイヤルはエメラルドをゆさゆさと揺らす。
エメラルド「ぐぅ、ぐぅ」
寝ている。
クロム「もう朝だよ!!」
バシバシバシバシ
クロムがエメラルドの頰を叩きまくる。
エメラルドの顔は真っ赤になっている。
さすがに酷くない?
エメラルド「ふわ…おはよー皆ぁ」
やっと起きた。
エメラルド「じゃあ二度寝するね…」
四人「いやダメ!!」
マリン「さ、行きましょ」
パジャマから私服に着替え、扉を開く。
と廊下は真っ暗。
ちょっと変な匂いもする。
クロム「な、何これ?!」
ロイヤル「ううっ…」
皆は鼻をつまんだりしている。
マリー「スイッチってここかな…?」
カチッ
辺りがパッと明るくなる。
廊下は
血まみれだった。
エメラルド「ひっ」
床も壁も血まみれ。
まるで肝試しに来たみたいだ。
マリン「うっ…」
衝撃な事に吐き気を覚える人もいた。
さすがに吐く、なんて事はしなかったが。
カイリュー「バウ…」
すると廊下の奥からカイリューが現れた。返り血がたくさんついている。
マリー「ね、ねぇカイリュー!助けて!これってどういう事なの?」
慌ててカイリューに駆け寄る。
カイリュー「…」
カイリューはずっと黙っている。
カイリューはマリーをひょいと持ち上げる。
マリー「えっ?カイリュー?」
カイリューは大きく口を開けマリーを…
クロム「マリー、危ない!」
クロムが叫ぶとカイリューは少し驚きマリーを離した。
マリー「いてっ」
ロイヤル「よ、良かった…」
四人は安心した。
カイリュー「バウ…バウ…バウ…」
カイリューは後ろを向いて、廊下の奥へ行ってしまった。
マリー「どういう事…?」
意味が分からない。
大好きだったカイリューに殺されかけた。
何故?
私の憧れであるカイリューが
正義の味方であるカイリューが
私を襲おうとした。
エメラルド「マリー!」
その一言でハッと我に返った。
マリン「か、帰りましょ!」
マリー「…うん!」
五人は急いで、出口へ向かった。
クロム「はぁ、はぁ」
皆息を切らしている。
ロイヤル「ちょっと怖かったわ…」
ドアノブに手をかける。
が開かない。
ロイヤル「はぁ!?どういう事!?」
ガチャ ガチャ ガチャ
何回やってもドアは開かない。
マリー「私達もしかして閉じ込められちゃった…?」
皆の顔が真っ青になった。
私達はカイリュー達に殺されてしまうのか。
涙が溢れてきた。
エメラルド「きっと鍵があるはずだよ!探そう!」
クロム「ちょっと待って!」
クロム「大事な物忘れちゃった、取ってくるね!」
マリー「う、うん!」
クロムは急いで部屋に戻っていった。
クロム「はぁ、大変な事になっちゃった…」
クロム「鞄、鞄…」
呑気そうに辺りを散策する。
ドンドンドン!ドンドン!
ドアを叩く音が聞こえる。
クロム「あー待って待って!」
クロム「もーうるさいなぁ…」
扉を開く。
クロム「どうしたの?マ…」
そこに立っていたのはカイリューだった。
クロム「え?」
カイリュー「バウーーーー!!」
「キャーーー!!」
クロムの声が聞こえた。
ロイヤル「クロムの声だ!!」
マリン「まさか…」
マリー「行こう!!」
辺りには嫌な匂いが漂う。
どうかクロムが生きてますように、生きてますようにと強く願う。
ガチャリ
ドアが開く。
そこには
頭と四肢が無いクロムがいた。
エメラルド「く、クロム!!」
マリン「うっ!!」
込み上がってくる涙と吐き気を必死に堪える。
ロイヤル「クロムがぁ、クロムがぁ…!!」
皆の顔は涙でグチャグチャになっている。
マリー「あ、ああ、あ…」
膝から崩れ落ちる。
クロムは、とても良い人だった。
リザードンがとても大好きで、ポケモンバトルがとても得意だった。
でも、クロムは
カイリューの手で殺されてしまった。
私の大好きなカイリューがクロムを殺した。
マリー「カイリュー…」
マリー「…」
涙を腕で拭い、頰を両手でパンパンと叩く。
マリー「クロムの為にも、生き残ろう!」
エメラルド「…」
ロイヤル「…」
マリン「…」
三人は黙っている。
エメラルド「…そうだよね。クロムが可哀想だもんね」
マリン「犠牲者を出さないためにも」
ロイヤル「出よう。四人で」
マリン「二手に分かれて鍵を探しましょう!」
ロイヤル「そうね。一人だと殺されちゃうし」
エメラルド「教訓」
エメラルドはコクリと頷いた。
マリー「じゃあどうやって分かれようか?」
皆は1分間ぐらい考えると
皆「グーとパーで」
声が揃った。
マリーとエメラルド。マリンとロイヤルという結果になった。
担当する場所はマリーとエメラルド…まぁつまりAチームが一階。
マリンとロイヤル…Bチームが二階。
能天気でフリーダムなエメラルド…正直不安しかない。フリーダムなのは私もだけれど。
マリー「じゃあどこ行こうか?」
顔を見合わせる。
エメラルド「台所」
マリー「はぁ」
エメラルド「食料があるかも」
なるほど。そういえば朝食を食べていない。
行かねば。
私達はカイリュー達に気付かれないよう足音をたてずに、走って行った。
ロイヤル「はぁ、本当に血まみれ」
今は階段を上がっている。
壁も階段も手すりも全部ベッタリと血で染まっている
マリン「もうちょっと慣れたわ」
ため息をつきながら階段を上っていく。
ロイヤル「着いたわよ、さぁどこに行く?」
マリン「んー…」
マリン「図書室」
ロイヤル「えぇ?」
クルッと振り返る。
マリン「こういうのは何か、ヒントのような物とかが置いてそうだけど」
ロイヤル「そうかなぁ」
図書室のドアに手をかける。
ガチャ
鍵かかかっているようだ。
マリン「またぁ!?」
ついつい大声を上げてしまいロイヤルに「静かにー」と叱られた。
ロイヤル「鍵が必要みたい。隣の和室に行きましょう」
マリン「えぇ…そうね」
足を一歩踏み出した瞬間
「バウー…」
嫌な唸り声が聞こえた。
どうやらさっきの大声でカイリューが来てしまったのだろうか。
マリン「ひぃ!」
やはり一歩引く。
音は奥から聞こえてくる。
ロイヤル「ま、マリンのせいで!」
カイリュー「バウーーー!!」
追いかけてくる。
マリン「まずい!!」
ロイヤルとマリン、二人横に並んで逃げ回る。
下に降りるのもいいけどマリーとエメラルドを巻き込むわけにはいかない。
マリン「どうしてくれるの!!」
急いで201号室のドアを開け、椅子を取り出しドアの前に置く。
マリン「はぁ、はぁ、 はぁ…これで一安心かな」
安心して椅子に座る。
マリン「危なかったね、ロイヤル」
隣を見てもロイヤルはいない。
マリン「え?ロイヤル、ロイヤル?」
そういえばさっきから全然ロイヤルの声が聞こえない。
ロイヤルとはぐれてしまったようだ。
ロイヤル「マリンー?マリンー!助けてええ!!」
マリンはいない。
まだカイリューは追いかけて来る。
昨日の優しそうな顔とは全然違う。鬼のような顔だ。
カイリュー「…バウ?」
カイリューが後ろを向いてどこかへ行った。
なんとか逃げ切れた…ようだ。
ロイヤル「よ、良かった…さ、マリンを探そ」
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カイリューは嬉しそうにニコッと笑った。
マリー「あぁ、笑ってるカイリューも良いな!」
クロム「はぁー、疲れたぁ」
マリン「そうかしら?」
エメラルド「それよりもお腹空いたぁ」
ぐうう…と皆の腹が鳴る。
マリー「あはは、確かにまだ私達何も食べてないね」
ロイヤル「どんな料理なのかしら…」
エメラルド「確かに!気になる!」
カイリュー「バウ、バウ」
机の上に置かれたのは豚カツと味噌汁とご飯…いわゆる豚カツ定食だ。
マリン「…意外と普通ね」
クロム「…うん」
とりあえず手を合わせた。
五人「いただきます!!」
マリー「美味しいねぇ、ご飯!」
ロイヤル「うん、特にこの豚カツ」
エメラルド「分かる!なんか独特な味だよねぇ」
シンプルではあるがかなり美味しい。
五人「ご馳走さまでした!」
完食。とっても美味しかった。満足。
マリン「美味しかったわ。また食べたいわね」
クロム「うんうん」
首をブンブンと縦に振る。
マリー「そういえば今何時?」
時計を取り出すと、針は8時を差していた。
マリー「まずいお風呂!!」
皆は急いで部屋から出ていき、浴場に向かった。
エメラルド「良い湯ー」
大理石に顎を乗せだらーんとしている。
「あばっ、ぼぼぼ!!」
バシャバシャと水が飛び散る音が聞こえる。
マリー「何があった!?」
後ろを振り向くとクロムが溺れていた。
クロム「誰かああ!」
唖然しながらもなんとかクロムを助けた。
マリー「あれ?ロイヤルは?」
マリン「露天風呂」
マリー「あ、露天風呂あるんだ。じゃあ私そっち行こ」
エメラルド「私もー」
後からどんどんついてくる。
ガラガラガラ
暖かい露天風呂に入り空を見上げる。
良い夜空だ。
ロイヤル「綺麗だね」
クロム「…そうね」
エメラルド「たまにはこういうのもいいねぇ」
皆で綺麗な夜空を眺めている。
マリン「…さ、行きましょ」
マリンが風呂から上がる。
マリー「早くない!?」
マリン「のぼせたら大変だし。私は先に行くわ。じゃ」
ロイヤル「え、じゃあ私も!」
クロム「本当、今日は良い日だったね」
マリン「えぇ。料理も美味しかったし…」
マリー「カイリューの楽園、最高でしょ?」
マリンは少し考えると「そうね」と微笑んだ。
エメラルド「おやすみー」
ロイヤル「早いわね…じゃあ私も寝るわ。おやすみ」
エメラルドとロイヤルが眠りについた。
クロム「じゃあ私達も寝ますか!」
マリン・マリー「うん」
照明をパチッと消し、私達も眠りについた。
マリー「皆おはよー」
マリン「おはようございます」
クロム「おはよう」
ロイヤル「おはよ」
マリーが起きると、他の皆も起きた。
がエメラルドは…
エメラルド「ぐー…すー…ぴー…」
いびきをしながら寝ていた。
マリー「あはは…」
苦笑いを浮かべ時計を見る。
6時。
マリー「そろそろ出なきゃ!」
ロイヤル「起きてエメラルドー!!」
ロイヤルはエメラルドをゆさゆさと揺らす。
エメラルド「ぐぅ、ぐぅ」
寝ている。
クロム「もう朝だよ!!」
バシバシバシバシ
クロムがエメラルドの頰を叩きまくる。
エメラルドの顔は真っ赤になっている。
さすがに酷くない?
エメラルド「ふわ…おはよー皆ぁ」
やっと起きた。
エメラルド「じゃあ二度寝するね…」
四人「いやダメ!!」
マリン「さ、行きましょ」
パジャマから私服に着替え、扉を開く。
と廊下は真っ暗。
ちょっと変な匂いもする。
クロム「な、何これ?!」
ロイヤル「ううっ…」
皆は鼻をつまんだりしている。
マリー「スイッチってここかな…?」
カチッ
辺りがパッと明るくなる。
廊下は
血まみれだった。
エメラルド「ひっ」
床も壁も血まみれ。
まるで肝試しに来たみたいだ。
マリン「うっ…」
衝撃な事に吐き気を覚える人もいた。
さすがに吐く、なんて事はしなかったが。
カイリュー「バウ…」
すると廊下の奥からカイリューが現れた。返り血がたくさんついている。
マリー「ね、ねぇカイリュー!助けて!これってどういう事なの?」
慌ててカイリューに駆け寄る。
カイリュー「…」
カイリューはずっと黙っている。
カイリュー「バウ…」
カイリューはマリーをひょいと持ち上げる。
マリー「えっ?カイリュー?」
カイリューは大きく口を開けマリーを…
クロム「マリー、危ない!」
クロムが叫ぶとカイリューは少し驚きマリーを離した。
マリー「いてっ」
ロイヤル「よ、良かった…」
四人は安心した。
カイリュー「バウ…バウ…バウ…」
カイリューは後ろを向いて、廊下の奥へ行ってしまった。
マリー「どういう事…?」
意味が分からない。
大好きだったカイリューに殺されかけた。
何故?
私の憧れであるカイリューが
正義の味方であるカイリューが
私を襲おうとした。
エメラルド「マリー!」
その一言でハッと我に返った。
マリン「か、帰りましょ!」
マリー「…うん!」
五人は急いで、出口へ向かった。
クロム「はぁ、はぁ」
皆息を切らしている。
ロイヤル「ちょっと怖かったわ…」
ドアノブに手をかける。
が開かない。
ロイヤル「はぁ!?どういう事!?」
ガチャ ガチャ ガチャ
何回やってもドアは開かない。
マリー「私達もしかして閉じ込められちゃった…?」
皆の顔が真っ青になった。
私達はカイリュー達に殺されてしまうのか。
涙が溢れてきた。
エメラルド「きっと鍵があるはずだよ!探そう!」
クロム「ちょっと待って!」
クロム「大事な物忘れちゃった、取ってくるね!」
マリー「う、うん!」
クロムは急いで部屋に戻っていった。
クロム「はぁ、大変な事になっちゃった…」
クロム「鞄、鞄…」
呑気そうに辺りを散策する。
ドンドンドン!ドンドン!
ドアを叩く音が聞こえる。
クロム「あー待って待って!」
ドンドンドン!ドンドン!
クロム「もーうるさいなぁ…」
扉を開く。
クロム「どうしたの?マ…」
そこに立っていたのはカイリューだった。
クロム「え?」
カイリュー「バウーーーー!!」
「キャーーー!!」
クロムの声が聞こえた。
ロイヤル「クロムの声だ!!」
マリン「まさか…」
マリー「行こう!!」
辺りには嫌な匂いが漂う。
どうかクロムが生きてますように、生きてますようにと強く願う。
ガチャリ
ドアが開く。
そこには
頭と四肢が無いクロムがいた。
エメラルド「く、クロム!!」
マリン「うっ!!」
込み上がってくる涙と吐き気を必死に堪える。
ロイヤル「クロムがぁ、クロムがぁ…!!」
皆の顔は涙でグチャグチャになっている。
マリー「あ、ああ、あ…」
膝から崩れ落ちる。
クロムは、とても良い人だった。
リザードンがとても大好きで、ポケモンバトルがとても得意だった。
でも、クロムは
カイリューの手で殺されてしまった。
私の大好きなカイリューがクロムを殺した。
マリー「カイリュー…」
マリー「…」
涙を腕で拭い、頰を両手でパンパンと叩く。
マリー「クロムの為にも、生き残ろう!」
エメラルド「…」
ロイヤル「…」
マリン「…」
三人は黙っている。
エメラルド「…そうだよね。クロムが可哀想だもんね」
マリン「犠牲者を出さないためにも」
ロイヤル「出よう。四人で」
マリー「…うん!」
マリン「二手に分かれて鍵を探しましょう!」
ロイヤル「そうね。一人だと殺されちゃうし」
エメラルド「教訓」
エメラルドはコクリと頷いた。
マリー「じゃあどうやって分かれようか?」
皆は1分間ぐらい考えると
皆「グーとパーで」
声が揃った。
マリーとエメラルド。マリンとロイヤルという結果になった。
担当する場所はマリーとエメラルド…まぁつまりAチームが一階。
マリンとロイヤル…Bチームが二階。
能天気でフリーダムなエメラルド…正直不安しかない。フリーダムなのは私もだけれど。
マリー「じゃあどこ行こうか?」
顔を見合わせる。
エメラルド「台所」
マリー「はぁ」
エメラルド「食料があるかも」
なるほど。そういえば朝食を食べていない。
行かねば。
私達はカイリュー達に気付かれないよう足音をたてずに、走って行った。
ロイヤル「はぁ、本当に血まみれ」
今は階段を上がっている。
壁も階段も手すりも全部ベッタリと血で染まっている
マリン「もうちょっと慣れたわ」
ため息をつきながら階段を上っていく。
ロイヤル「着いたわよ、さぁどこに行く?」
マリン「んー…」
マリン「図書室」
ロイヤル「えぇ?」
クルッと振り返る。
マリン「こういうのは何か、ヒントのような物とかが置いてそうだけど」
ロイヤル「そうかなぁ」
図書室のドアに手をかける。
ガチャ
鍵かかかっているようだ。
マリン「またぁ!?」
ついつい大声を上げてしまいロイヤルに「静かにー」と叱られた。
ロイヤル「鍵が必要みたい。隣の和室に行きましょう」
マリン「えぇ…そうね」
足を一歩踏み出した瞬間
「バウー…」
嫌な唸り声が聞こえた。
どうやらさっきの大声でカイリューが来てしまったのだろうか。
マリン「ひぃ!」
やはり一歩引く。
音は奥から聞こえてくる。
ロイヤル「ま、マリンのせいで!」
カイリュー「バウーーー!!」
追いかけてくる。
マリン「まずい!!」
ロイヤルとマリン、二人横に並んで逃げ回る。
下に降りるのもいいけどマリーとエメラルドを巻き込むわけにはいかない。
マリン「どうしてくれるの!!」
急いで201号室のドアを開け、椅子を取り出しドアの前に置く。
マリン「はぁ、はぁ、 はぁ…これで一安心かな」
安心して椅子に座る。
マリン「危なかったね、ロイヤル」
隣を見てもロイヤルはいない。
マリン「え?ロイヤル、ロイヤル?」
そういえばさっきから全然ロイヤルの声が聞こえない。
マリン「まさか…」
ロイヤルとはぐれてしまったようだ。
ロイヤル「マリンー?マリンー!助けてええ!!」
マリンはいない。
カイリュー「バウーーー!!」
まだカイリューは追いかけて来る。
昨日の優しそうな顔とは全然違う。鬼のような顔だ。
カイリュー「…バウ?」
カイリューが後ろを向いてどこかへ行った。
なんとか逃げ切れた…ようだ。
ロイヤル「よ、良かった…さ、マリンを探そ」