良くも悪くも「賢い」のがカネスの最大の問題点だからなぁ。賢いからこそ周りと比較して自分が劣っているって自覚があるから努力で補おうとするけど、すぐ隣に自分より才覚に優れたきょうだい(ステリオ)がいて、努力等では決して勝てない事も悟ってしまっている。両親やステリオはカネスを家族として愛してるのも分かるけど、カネス自身が現状「自分を愛せない」からこそ「自分は周囲から向けられる愛情に相応しくない存在」と思い込んで雁字搦めになっている。周囲に焦りや苛立ち、黒い感情を吐き出したくても「周りの人に心配させたくない」という思いから口に出せない。前に進む事も後ろに逃げる事もできない袋小路。…どないしろと。
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劣等感、嫉妬、そして自分自身へ向かってしまう嫌悪と自己否定。「自分を愛する事ができない」「自分に価値を見出す事が出来ない」「自分を肯定出来ない」そういうやり場のない。だけど、どうしようもなく心を突き上げる思い。そういう誰しもが経験するであろう事を、過大でもなく過少でもなく、凄くリアルに包み隠さず表現してくれるから心に突き刺さるんだろうな。だからこそ心が動いて惹きつけられるんだと思う。
誰かと自分を比べた結果ではなく、自分が心から望んだ結果で進む道を選んでほしいけれど、そんなの大人にとっても難しいことですよねえ……
大人目線で見ると正直ステリオヤバい奴で将来一人で不安な感じ、カネス君はまあ順当に成長してくれればいい具合に育つだろー、って思うんだけど、子供の目線で見るとステリオが優秀に見えちまうんだろうな