一般ルナティクスの夜
2020/01/15 (水) 22:46:13
目の前の存在が脅威だと? そんなことは百も承知
眼前に立つが在り得ざるモノだと? そんな恐怖が何だという?
俺が相対するは、明らかなる異質だ。だが、異質だからなんだというのだ?
むしろそれに手を伸ばしてこそ、魔王と言えるのではないか
我が往くは人理の極光。大いなる闇と光の極致!その覇道の淵に未知があるが故に退く魔王がどこにいる!?
魔皇破邪神の名折れであろう!故に俺は、生物としての当たり前を否定した。危険信号を一蹴した。
死の恐怖だと?未知の恐れだと? ならば俺はそれと手を取り合おう
例え制止するが俺自身の理性と本能であろうとも俺を阻むなどできやしない。
死、破滅、絶望、"そんな程度が俺を止める理由になるか"
「いや貴方もなかなかどうして、ヤコと同じく傾奇者なようだな」
『そうかな?……おっと、忘れるところだった。土産を持ってきたのでね、是非皆で食べて欲しい』
「これはこれは丁寧に。受け取るとしよう」
なるほど存外に話が合う。どんな腹持ちか知らぬが、
例えその内側が災厄だとしても、俺はお前と手を取り合うと約束しよう
そしていずれは、我が極光の下にお前を呑み込み、理解すると誓おう
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