一般ルナティクスの夜
2020/01/15 (水) 22:45:56
ご機嫌よう諸君、霧六岡だ。今日は良い事がある気がするので油淋鶏で優勝していきたいと思う
鶏もも肉を厚さが均等になるように形を整えてにんにく・生姜チューブと醤油を混ぜたタレに漬け込んで揉み込む
十分に味が浸み込んだら汁気を切り片栗粉の衣を付ける…。この衣には炒って細かく砕いたナッツを混ぜ込んでおく
細かい手間が深みを生むのが霧六岡流だ…。そして中温に熱した油に投入!ここで焦りは禁物だ。じっくり、しかし確実に
鶏肉に火が通るのを待ち続ける。衣がいい具合の色になったら包丁で切り中を確認…ぐろぉりあす!滴る脂が透明だ!
良い食い頃なのでたれを配合する。にんにく1片とネギを細かく刻み、醤油、酢、そして少量の蜂蜜と混ぜ合わせる
食欲をそそる香りが包む。刻んだキャベツを添え完成だ!プレミアムな奴を開封しいざ実食!…となったその時だった
チャイムが鳴った。こんな夜に来客とは珍しい。そう思いながら玄関の扉を開くと────"ソレ"は立っていた。
『こんばんは。________君がヤコの新しい有人かな』
"俺の目には"それは、シャツまで黒い燕尾服の老紳士に見えた。だが一瞬混ざったノイズを、俺は見逃さなかった
通報 ...