kagemiya@なりきり

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泥新宿×綺羅星 少女と偽る者、黒猫は見ていた! 2021/10/24 (日) 21:36:37

「ふふ…ここ? それとも……こっちを触って欲しいの? いいのよ、恥ずかしい事じゃないの」
毒のようなフェイカーの言葉にくにの感情が揺さぶられる。
(ダメ、ダメ、こんなの良くないことです……でも、気持ちいい……)
「貴女は、私に何を望むのかしら…?…『信頼できn……」
「私にはユィお姉さまがいるんです!」
フェイカーが最後の一押しをしようとした時、くには強い意思と想い、ある女性の姿を脳裏に浮かべフェイカーを拒絶した。
フェイカーが驚き一瞬たじろいだ時、にゃー、と猫の鳴き声が聞こえた。
「猫!? ここ、3階よ!」
「良い御身分だな、フェイカー」
鳴き声のした窓際を見るとそこには深い黄色い二つの瞳が浮かんでいた。
よく見れば闇の中でも闇を拒絶するような気高い黒の毛にセーラー服のような服に真っ赤な首輪を身に付けた黒猫が見える。
「ガンナー…」
「『魔導探偵』に頼まれた。その子は迷い人のようなのでな、引き取らせて貰う」
黒猫、ガンナーはフェイカーの目をその鋭い双瞳で睨み付ける。フェイカーとガンナーの間に緊張が走り、くにはその気配に思わず身構えた。

「……分かった、良いわ。 でもこのままじゃ外に行かせられないわ、彼女に上げる服を選ばせて」
「……………」
「なにその顔」
猫ながらも鳩が豆鉄砲を食らったような顔を見てフェイカーは不満そうに頬を膨らませる
「……いや、もう少し抵抗されると考えていた」
「あのね、私も想い人のお姉さまがいる少女を力付くでどうこうしようなんてしないわよ!」
「ユィお姉さまとわたしはそんな関係じゃ…」
「分かってる、分かってるわよ。 さぁお洋服選びましょうね、くにちゃん♪…貴女も着替える?ガンナー?」
「冗談ではない」
ぷいと、そっぽを向くガンナー。
楽しそうなフェイカーにくには不思議と先程よりも付き合い安いと感じたのだった。

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