伯林聖杯戦記「とある神父の述懐」
2020/10/02 (金) 11:06:12
ゼノン・ヴェーレンハイトはある意味愛を手に入れながらも己の中の神を選び悪竜へと変じた。
カノン・フォルケンマイヤーやヴィルマ・フォン・シュターネンスタウヴは神に見捨てられながらも愛を手に入れた
理想と夢に踊らされ現実にがんじがらめにされた二組は片方は救済を選び片方は忍耐を選んだ。
ラインの黄金で鋳造された願望器たる聖杯は救いをもたらしただろう。
だが、それは正しい救いか?主はそれをお許しになられるのか?……結局、その答えは出なかった。
三組の生き残り、勝者達は聖杯を破壊することで安易な救いを否定し、己の足で立ち前に進む事を選んだ。
かくして歴史の狭間に存在した願望器はその存在を抹消された……それが、正しかったのか誤りだったのか未だに私は答えを得てはいない
嗚呼、だが、我らが天におられます主はきっとこう言われるだろう。汝らに祝福あれ、と。
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