2023年3月期の決算が発表され、あわせて中期経営計画のローリングプランも発表されました。737MAXの導入も決定し、いよいよ機材計画にも新しい動きが出てきました。
まずは決算資料に基づく2023年3月現在の機材状況の確認です。
比較は前回の2022年12月と2022年3月との年度比較の両方を掲載しました。
資料では国際線と国内線の区分が明示されませんので、内外の区別は一部推測を含めての話になります。
それでは大型機から。国内A350-900は12月比で変わらず16機。年度では1機増。
全機退役済みですが、12月には帳簿上1機残っていた国内B777-200(無印)もついにゼロに。一年前は4機でした。
B777-200ERは国内転用された元国際機が12月と変わらず3機。一年前は稼働機・退役予定機合わせて8機でした。
国際大型機はB777-300ERx13変更無し。
中型機787は789x22, 788x25(INTx21,DOMx4)で一年間変化なし。
763ERが年度で2機減、12月からは1機減で27機(おそらくINTx11,DOMx16)。
小型機はB737-800が12月から1機減って56。一年では2機減。
リージョナルは12月からは変化なし。エンブラエル32機(E170x18,E190x14)、Q400CCx5、ATR14機(42x12,72x2)。一年前比較でATR42が1機増。
LCC分はZIP787が1機増。ZIP分B787-8x5。SRING分B737-800x6。
帳簿上残っていた退役予定機の手続きが進み、今回で一覧表の記載からも消えました。
中期経営計画では2025年度末までの機材計画(の一部)が明示されました。
総機数(稼働機ベース)は2023年3月224機から2024年3月に229機、2026年3月に232~238機になるとのこと。3年間で8~14機の増加となります。
これに対しはっきりしている今後3年間の増減要素は、
1, A321貨物機の導入がプラス3機
2, B767貨物機3機は既存旅客機からの改造なのでプラスマイナスゼロ
3, LCC機材の増加。資料(P19)では16~20機導入とあるが、隣の棒グラフの長さで見ると現在の11機が3年後に16~20機まで増える、つまり純増は5から9機と思われる。
4, A350-1000は9機導入だが、同数の777-300ERが退役するとして差し引きゼロの計算。
5, 737MAXは2026年度から導入で関係なし。
6, 現有機のうち777-200ERの残り3機は退役確定でマイナス。767,737は追加退役の可能性あるがひとまずゼロとした。(貨物機転用を除く)
以上を合計すると5~9機の増加となり総機数の増加予定に3~5機足りません。
この差異について資料では読み取れず、はっきりとした増備計画も見当たりません。
可能性としては777-300ERの一部残留、767代替で787の追加導入あたりが可能性あるところでしょうか。
737INT がこれ以上退役することは考えにくい気もしますよね...もしくは関西名古屋の中国線を縮小させて浮かせるとか?
FSC による長距離路線拡充(どこに飛ばす...?)という文言があることから、上で書かれている通り、FY2025では350と773の合計は純増する可能性もあるかと思いました(あるいは773をHNLとかBKKに定期投入、787を長距離転用するとか?)。