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外国人による日本語スピーチコンテストを視聴して

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第32回 外国人による日本語スピーチコンテスト    (IIA主催:水戸市)

恒例のIIA主催の「外国人による日本語スピーチコンテスト」に、地域日本語教育実施団体からの審査委員として参加しました。 
 日時:2023年2月18日(土) 13:00~16:30 水戸市
 結果紹介
  1.キム・ヒョンミン(韓国)     「不思議だらけの居酒屋」
2.ショシナン・マーティン(フランス)「とうふはおいしい?」
3.ナームウォン・ポンコット(タイ) 「いばらきガバオ」
4.エセンオール・ヤームル(トルコ) 「剣道が私をどのように変えたか?」
今回は、応募者43名から、1次選考の結果15名が選抜されました。5分間の持ち時間で各自のスピーチを行います。今回は司会2人のうちの1人を守谷市の国際交流員のSさんが務めました。スタッフの皆様のご尽力に感謝していいます。 
一次選抜を通った15名の皆さんには県内の協賛企業から豪華な賞品が出ています。栄誉と実利を兼ね備えたコンテストと言えるでしょう。参加の皆さんは、高校生、専門学校生、日本語学校生、夜間中学校へ通う方、技能実習生、主婦、会社員など様々な社会的な地位の方々です。私たちの身近にいる外国人の方々ですが、案外目に入らないと感じている方も多いはずです。そうです、皆さん仕事と勉強に忙しいのです。私たちにとっては、各地の地域日本語教室でお会いしている皆さんなのですが・・・。
今回のトピックを一つ紹介します。
タイの方は「人気度第一位の北海道から、第47位の茨城県に転居してきました。」が切り出しの言葉でした。皆さんはユーモアとウィットに富んだ話を構成してきています。彼女は、明るく郷土の食べ物を考えて、茨城県を盛り立てようと張り切っています。茨城県はおいしい食べ物がある農業県です。農業の技能実習生の数は全億1位です。メロン生産では北海道ではなく、茨城県が全国1位です。・・・。茨城は素晴らしい。これには、みんな賛成です。
講評では、聴衆の皆さんの心をつかんだスピーチが多かったとありました。外国の皆さんは茨城に溶け込んでいます。スピーチからは地元の人として活躍されている様子がうかがえます。翻って、茨城県の住人の日本の皆さんは如何でしょうか。
様々な思をお持ちでしょうが、今回は県知事が以前インタビューに答えていた時の発言に目を向けてみましょう。「人気度が47位。順位を気にしていません。」実質で考えていく旨の発言だったように記憶しています。
果たして、これで本当にいいのでそうか。皆さん、如何なものでしょうか。
今回も、公表では踏み込んだ分析はありませんでした。私は気になっています。このように「スルー」してしまうことにこそ不安を感じています。
 私は、「人権尊重の欠如」が様々な面に表れていると思います。的を射ていると感じるのは私だけでしょうか。
一例をあげると、公教育での「外国籍の児童・生徒への支援の在り方の遅れ」があります。(文科省の「手引」に書かれていることを念頭に書いています。)教育委員会の対応に非常にバラつきが多いのです。ボランティアと連携して取り組むことの遅れです。県でもNPOのコモンズの応援・活用が始まったところです。担任がポケトークでの対応では、言語権の保障の遅れを指摘せざるを得ません。県の教育庁の回答でも、予算の関係で加配教員を増やせないという返事でした。予算編成でも人権を優先できないものでしょうか。担任負担を減らし校長や教育委員会は積極的に言語支援の仕組みを作れないものでしょうか。指導主事の中には、外国人児童の「自助努力」を平然と公言する方がいます。私は昨年、タイから来た小学校5年生を、ボランティアの立場で4か月間支援しました。この間に小学校での通訳や日本語指導での支援態勢は何もありませんでした。
龍ヶ崎市や風の会の吉田先生は既に始めて久しいのですが、まだ、県内では少数派なのです。
これが人権意識の欠如と指摘する所以です。人気度47位の背景です。
皆さんの所は如何でしょうか。

刀水手帳
作成: 2023/02/23 (木) 18:34:10
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