この話題には必ずビートルズの話から入ります。
リンゴ・スターは芸名なので除くとして、残りの三人はジョン(ラテン語でヨハネ)、ポール(パウロ)、ジョージ(ゲオルギオス)と、キリスト教の聖人の名前がそのまま使われています。
日本人の感覚で言えば、「神話時代の名前がそのまま現代でも使われている」というところでしょうか。
日本人だとどうかと言うと、「名前を聞いたら大体どの時代の人かわかるくらい、時代とともに名前のトレンドが変わっている」ことに気づけるはずです。同級生に、テナヅチ、アシナヅチさんはいなかったでしょう?妹子も、清麻呂も、二郎三郎もいなかったと思いますし、グッと時代が下がって明治大正時代の政治家風のイカつい名前の人もほとんどいなかったんじゃないでしょうか。
このように名前のトレンドが次々変わる民族というのは実は珍しく、ビートルズみたいに同じ名前を使い続ける民族の方が主流だったりします。
私自身、キラキラネームは子供をペット化しているようで好きにはなれませんが、俗にキラキラネームと呼ばれている名前の方が、実は日本人の伝統「時代によって名前のトレンドが変わる」に合致している部分があるのです。
恐らくキラキラネームが八割を超えるくらい“普通”になったら、「俺は普通じゃ満足できねえぜ」という人たちがまたさらに変わった名前を子供につけるようになるでしょう。
その際には「キラキラネームの時代しか知らない世代の人」が、「日本人の伝統が壊れる!」と腹を立てることになると思います。
穏やかな人にはわからないでしょうが、「何かに憤っていたい!」という人は常に一定数いるのです。
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