大まかな説明は本家のGraph Displayにありますが、もう少し詳しく見てみます。
「姿勢のグラフ」はプロッター画面左下にある「Att」ボタンで開閉できます。
グラフは、時間の経過に伴う機体の姿勢変化を表しています。
アニメーションのモデルの位置が、グラフの中では茶色い垂直線で示され、その瞬間の姿勢の数値も出ています。
ここで表示される姿勢は地面(演技面)に対するものです。つまり、風がある時には偏流修正角をとっているものとなります。
赤→ロール
青→ピッチ
緑→ヨー
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原文では、
The displayed attitude is relative to the ground, i.e. the wind component is included.
(表示される姿勢は地面に対するものです。つまり、風の成分が含まれています)
と、なっているのですが、
後半の「風の成分が含まれる」という部分がちょっと解り辛かったので、上記の様に「偏流修正角」としておきました。
RCのパターン競技では、「姿勢」では無く重心の描く「航跡」が重視されるので、風への対処は必須です。
「飛行姿勢」と「飛行方向」は別です。
風がある時は姿勢が斜めになるのは当然の事なので、この辺の事を言いたかったのではと思っています。
姿勢の数値を元にして作られているのが、プロッター画面左側にある3つの小さな画面です。
一番上の「トップビュー」は機体を真上(ヨー軸)から見た姿で、グラフの「緑→ヨー」に関連しているので分かり易いと思います。
ただ、ヨーといっても、ここでは機体のラダーに関する話ではありません。
演技面に対して胴体がどちらを向いているかという話です。
ピッチやロールは関係ありません。
単純に、「翼の無い胴体がどちらを向いているか」と考えると分かり易くなります。
翼は関係ないので、正面も背面もナイフエッジもありません。
演技面に対するノーズの方向(位置)によって+ーが決められています。
その+ーは、実例を見ると、手前方向が+ 奥方向がーとなっているのが分かります。
次は2段目のFrontビューと「青→ピッチ」の関係を見てみます。
Frontビューは、 機体をパイロット側の面から見たもので、視点は機体と同位置・同高度です。
ピッチと言っても機体のエレベーター方向の話ではありません。
上記「ヨー」と同じく飛行演技面における機体の見え方の話です。
要は、ノーズが画面上で上下方向のどこを向いているかということです。
ここでのピッチは水平線に対する上下だけでなく、垂直線に対しての左右も関係するので、+ーは画像の様に90度毎に区分けされています。
例えば、次の画像にあるターンですが、ノーズが向こう正面を向く前後で、+ーが反転しています。
これは、ヘッドアップしている状態で旋回している為、Frontビューからすれば角度が変化して見えるということです。
ターン時のピッチグラフはヨーと組み合わせてこういう形になるので、これを覚えておくと、グラフの右端にも別のターンがあるのがすぐに分かる様になります。
最後は「赤→ロール」についてです。
水平飛行に於いては、Leftビューを見れば、
「水平面に対して左に傾斜が+」
「水平面に対して右に傾斜がー」と、なっている事がわかります。
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ただ、垂直やクロス方向に飛行する時は、Leftビューではロールが見えないので、その時はTopビューやFrontビューを見ることになります。
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さて、そうこうしているうちに疑問点が出て来てしまいました。
それは水平ターンをしている時の赤線の変化です。
私の今の考えではオレンジ(2カ所)の様なグラフになると思うのですが、
何故か実際は赤線の様になっているのです。
この赤線はなぜ途中から反対側にロールする様になるのでしょう。
他にもファイターターンなどでも見られる現象なので、興味を持たれた方は調べてみてください。
現在ではバージョンアップによって上記とは異なった表示がされる様になっています。
特に「緑→ヨー」では、グラフ表示が「Yaw/2」と、実際の数値の半分になっています。
機首の方向を指定するためとも思われますが、あまり見る事もなかったので気が付きませんでした。