法介
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2024/12/08 (日) 05:32:47
法四依(ほうしい)の教えは、パーリ仏典(ティピタカ)の中で明示的に「法四依」という名称で述べられてはいませんが、その精神がいくつかの経典に散見されます。特に、有名な箇所や原則を以下に示します。
1. 依法不依人(Dhamma-nissaya, na puggala-nissaya)
- 該当箇所: 『アンガッタラ・ニカーヤ(増支部)』4.180
ここでは、釈迦が法(Dhamma)に依ることの重要性を説いています。仏弟子たちは教えの真理に基づいて行動し、特定の個人(教師や指導者)の権威に盲目的に依存しないように求められています。 - 解説: 法そのものが真理であり、法に基づいて実践することで悟りに至るとされます。
2. 依義不依語(Attha-nissaya, na pada-nissaya)
- 該当箇所: 『マッジャニカーヤ(中部)』『カルマラ経(Kalama Sutta)』
カーラーマ人への説法で、釈迦は文字や言葉だけで判断せず、その内容(義)を理解して実践する重要性を説いています。 - 解説: これは、「信仰や伝統、噂話、文字通りの解釈」に依らず、教えの意図(義)を深く考えるべきだとする教えと一致します。
3. 依智不依識(Vijjā-nissaya, na saññā-nissaya)
- 該当箇所: 『ディーガ・ニカーヤ(長部)』『大般涅槃経(Mahāparinibbāna Sutta)』
釈迦は弟子たちに、単なる知識や概念ではなく、実践を通じた智慧(paññā)に基づく判断を求めています。 - 解説: 智慧(智)と分別的認識(識)を区別し、悟りに至る智慧を優先することを示しています。
4. 依了義経不依不了義経(Nītattha-nissaya, na neyyattha-nissaya)
- 該当箇所: 『アンガッタラ・ニカーヤ(増支部)』2.25
ここで、釈迦は明確に示された教え(了義)に依り、暗示的で完全に解釈を必要とする教え(不了義)には依らないよう勧めています。 - 解説: 明確で究極の悟りに導く教え(了義経)が、仏教の根本精神を反映しているとされています。
まとめ
パーリ仏典において、法四依は体系的にまとめられているわけではなく、さまざまな経典にその教えの断片が現れています。しかし、全体として法四依の精神は釈迦の教えの中核を成しており、以下のポイントに帰着します:
- 法そのもの(Dhamma)を重視する。
- 言葉ではなく、その意味を深く理解する。
- 実践を通じた智慧を重視する。
- 悟りに至る明確な教えに依る。
仏典の具体的な文献を調べることで、これらの教えをさらに深く学ぶことができます。
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