法介
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2024/12/05 (木) 08:40:02
テーラワーダ
- 実践重視: 瞑想や戒律を通じて悟り(ニルヴァーナ)を目指す実践に重点。
- 個人の解脱: 個々の修行による悟りを目指す(大乗仏教の菩薩道とは対照的)。
- パーリ語経典重視: 教義の体系化よりも、ブッダの言葉の忠実な伝承に努める。
4. 経典の違い
説一切有部
- サンスクリット経典: 教典は主にサンスクリット語で記録され、一部は漢訳仏典として中国に伝わりました。
- アビダルマ: 『大毘婆沙論』などのアビダルマ文献が重要。
テーラワーダ
- パーリ語経典: 『パーリ三蔵』が中心。
- 経蔵(Sutta Pitaka): ブッダの説法。
- 律蔵(Vinaya Pitaka): 戒律。
- 論蔵(Abhidhamma Pitaka): 哲学的教説。
5. 影響と現在の状況
説一切有部
- 既に独立した宗派としては存在しませんが、その思想はチベット仏教や中国仏教に影響を与えました。
テーラワーダ
- 現在でも上座部仏教として存続し、東南アジアを中心に多くの信者を持っています。瞑想や倫理を重視するその教えは、現代でも国際的に注目されています。
まとめ
特徴 | 説一切有部 | テーラワーダ |
---|---|---|
地域 | インド北西部、中国、中央アジア | スリランカ、東南アジア |
教義 | 三世実有、法の実在性 | 無常、無我、解脱 |
経典 | サンスクリット、アビダルマ | パーリ三蔵 |
重視点 | 哲学的分析、知的体系化 | 実践と戒律、瞑想 |
現在の状況 | 大乗仏教に影響を残す | 現在も上座部仏教として存続 |
説一切有部は哲学的で抽象的な分析に重点を置き、テーラワーダは瞑想と戒律を重視する実践的な仏教です。それぞれのアプローチが仏教全体の多様性を豊かにしています。
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