仏道の『阿頼耶識システム』

仏典の結集はいつ行われましたか？

仏典の結集（けつじゅう）は、仏教の教えを整理・編纂するために行われた僧侶たちの集まりで、歴史的にいくつかの重要な時期に行われています。特に以下の4回が有名です。

第1回結集

• 時期: 紀元前5世紀頃（釈迦入滅直後）
• 場所: ラージャグリハ（現在のインド、ビハール州ラージギル）
• 内容: 釈迦の死後、教えの混乱を防ぐために行われた。
  • 指導者: マハーカッサパ尊者
  • 目的: 釈迦の説法（経典）と戒律（律蔵）をまとめる。
  • 結果: アーナンダ尊者が「経」、ウパーリ尊者が「律」を暗唱し、口伝の形で伝承された。

第2回結集

• 時期: 紀元前4世紀頃（釈迦入滅後約100年）
• 場所: ヴァイシャーリー（現在のインド、ビハール州）
• 内容: 戒律に関する解釈の違いから僧団内で議論が起きた。
  • 議題: 戒律の厳守に関する10の問題（例えば金銭の受け取り可否）。
  • 結果: 保守派と改革派が分裂し、最終的に上座部（保守派）と大衆部（改革派）に分かれる。

第3回結集

• 時期: 紀元前3世紀頃
• 場所: パータリプトラ（現在のインド、パトナ）
• 内容: アショーカ王の庇護のもとで行われた。
  • 指導者: モーガリプッタ・ティッサ尊者
  • 目的: 異端思想の排除と教義の統一。
  • 結果: 仏教がアショーカ王の支援でインド全土に広まる。アビダルマ（論蔵）が編纂され、三蔵（経・律・論）が完成。

第4回結集

• 時期: 紀元1世紀頃
• 場所: カシミール地方
• 内容: クシャーナ朝のカニシカ王の支援のもと行われた。
  • 目的: 仏教経典の編纂とその書写化。
  • 結果: 仏典がサンスクリット語で書かれ、大乗仏教の思想が広まるきっかけとなる。

これらの結集は、仏教の歴史において非常に重要な出来事であり、仏教の教えが正確に伝承されることを保証する役割を果たしました。

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