仏教では仏門に入っても未だ実体思想から抜けきらないでいる初歩の仏道修行者の境涯を声聞と言います。仏の境涯は、肉体から解脱した存在です。肉体が持つ五蘊という働きによって我々人間は②の「実体の世界」の中で生きています。
仏はその肉体から解脱する事で実体の世界が消滅し①の実在の世界を観ます。肉体はありませんので「見る」のではなく「観る」になります。『般若心経』を説く観音さまが音を「聞く」のではなく音を「観る」と書くのも同じ意味です。
仏には五蘊は働いておりません。
五蘊皆空といって五蘊の働きが全て停止しているのです。
②の人間の認識(主観と客観)から離れる訳です。
人間の認識(主観と客観)から離れて①のモノのあり様を「因果」で観るのです。
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