「悪徳商人はケツノケ???まで毟るっていうよね!姉ちゃんはそんなタイプには全然見えないから大丈夫ってのもちゃんとわかってるよ!」
にひっと笑うと、差し出された栞を手に取って白と黄色の花びらをまじまじと眺めた。そしてくんくんと嗅いでみたり。
「……イイね!おれ、これからはたっくさん勉強しなきゃなんないんだ。今まで本にはパンの袋とか挟んでたけど、油ジミつけちゃいけないもんな。うん、これにする!はい、お金!」
代金を手渡すと、鞄の中から魔導書らしき本を引っ張り出して開いた。早速挟んでいく気らしい。
「【雪割】……?そこ、おれが今日から泊まろうと思ってた宿だ!へへっ、そっちの先客は姉ちゃんの方だったね。目利きの商人さんの泊まる宿なら期待できそうじゃん!それじゃ宿でもよろしくね。おれデュプレ!デュプレっていうんだ。姉ちゃんの名前はなに?」
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