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たまのす掲示板 / 530

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玲子 2021/03/03 (水) 12:55:22 修正 >> 529

こんな妄想してた。「アグリコ×お沢」

「お願いです!開けてください!」
夜遅くに激しく叩かれる戸。切羽詰まった声は、聞き覚えがある。お沢の弟子だ。
「こんな夜更けになによ」
私はその悲痛な必死の声に、私は自らの手で戸を開けた。

涙で顔をぐしゃぐしゃにした男2人。小柄なのがお沢の弟子。長身の男に抱かれているのは血まみれのお沢。え?死んでるのかと一瞬思った。叫び出しそうになるのを抑える。
ヒューヒューという喘鳴音がかすかに彼女が生きていることを、生きようとしていることを証明していた。
「早く中へ!」

すぐに床を敷かせ、お沢を横たわらせる。見たところ1番ひどいのは首の咬傷。左肩の刺し傷。顔の火傷…。
傷が心臓より上になるように、上半身に布団を重ねる。

お沢は意識を失ってうめきもしない。ああ!
しっかりしなさい、落ち着いて、私!
息があるのだもの、死なせやしないわ。
深呼吸をする。
「男衆は外へ出て!水を汲んで湯を沸かして!神薬と霊酒が必要だわ、髭長、使いを!」
「女衆は、布と、血止め草を集めてきて!松子、ハサミを!」
「それとお弟子ちゃん」
指示を出す私に声をかけられると思わなかったのか、お沢を見つめるお弟子ちゃんが飛び上がる。
「はい!!」
「お沢の傷、毒が入ってるなんてことはないわね」
「あ…ありません!」
「わかった。お弟子ちゃんももう1人もひどい顔よ。ケガもしてるようだし、外に出て井戸で顔を洗って、男衆から必要な手当を受けて休みなさい」
「でも!」
「血で汚れたお沢の服を脱がすわ、もうこの場は本人がいいと言うまで男子禁制よ」

「アグリコ様、少しはお休みになられたら…」迦須子が声をかけてくる。
「眠くないのよ、心配かけるわね」
お弟子ちゃんに休みなさい、なんて、どの口で言ってるんだか。
できることは全部やった。神薬と霊酒も手に入った。
傷が化膿するのは避けられたようだが、熱が上がった。
意識のないお沢に口移しで朝夕と霊酒と神薬を飲ます。
霊酒はすんなり飲むのに、苦い神薬はわかるのか、まゆをひそめて嫌がるそぶりがある。治ってきてる証拠なのかも。私の口の中も苦いから早く目覚めてほしい…。

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