ホロスコープ上の月を考える際、実際、見るべきポイントはいくつもあるのです。
まず、月の状態から0歳~7歳の幼少期の物語をイメージしておきます。または、母親の傾向も読むことができます。
これらは、クライアントとの会話のためではなく、こちらの情報として、まずはイメージしておくだけです。
そして、半球の強調から月と土星のバランスを見ます。つまり、公的と私的のバランスということです。
または、月と4ハウスの状態を比べておくことも大切です。そこに矛盾があると、クライアントの物語に沿うことができません。
そして、蟹座がカスプのハウスも確認します。そこから、月と環境との関係性も考えます。上記のことから得られた印象を総合的に見て、そのうえで、「この人は月をどう感じているのか」をまず考えておきます。またトランジットが月に影響しているかどうかも見ます。
そして実際、クライアントと向き合った時は、これらの情報から離れ、彼/彼女の語りに耳を傾けていきます。
実は、月が喜ぶのは、ここなのです。
月は「わかっている」と思ってはほしくないけれど、「わかりあいたい」「理解されたい」とは望んでいます。
質問に書いてあったような「~の時がリラックスしているあなたですね」は、一方的なので、そこは質問を変えて聞いてみるといいですね。
そして、月の安心を引き出すためには、「無知」の姿勢を取るのがいいです。
「占い師さんは何でもわかるんでしょう」というクライアントさんに対し、しっかり応えなくちゃ!と焦ることもあるかもしれませんが、心理占星術ではそこはグッと我慢です。
中略
なので、「月」を診断の中に取り入れたい場合は、相手にたくさん質問するといいでしょう。
例えば、「~の時がリラックスしているあなたですね」ではなく、「どのような時にリラックスできますか」と素直に聞いてみる。
すると、思いもよらない答えが返ってくることを、私自身、何度も経験しています。それは聞いてみないとわからないです。
そこに興味を示してさらに質問を重ねていくと、多少かもしれませんが、クライアントの安心、「わかり合えた」という感覚を引き出せるのかもしれませんね。
なので、「本当に思っている事は分からないとなると、ホロスコープで月を読む時には、どのように読むのか」という質問の答えとしては、月は読むものではなく聴くもの、理解するものと考えてみるといいかもしれません。
参考:2014/07/22(火) 23:18:41
nicosmic life --- 心理占星術と未完成な日々「月と無知」