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ー完ー

がたっがたっと荷物が揺れる音がする。もう3時間ぐらい車に乗っている気がする。
お母さん、後どのくらいでつく？
「あともう少しよ」
さっきももう少しって言ってたじゃん。嘘つき。
本当は口にしたいけどそんなこと言うとまた怒られるのでやめた。
本当に転校しちゃったんだ。窓の景色を少し見てそう呟いた。
今までの学校は最悪だった。悪口を言われて先生からも差別されて散々だった。けどもうそんな生活も終わる。両親がなんと転勤することになったのだ。詳しくは知らないけどとにかく嬉しかった。お別れ会には参加したが最後に部活のやつに大嫌いだったと伝えた。スッキリした。もうあと残りはない。
｢ついたわよ。全く…こんな神奈川まで車で行くなんて…ほらあんたも早く降りて手伝いしなさい｣
うん。わかった。すぐ行くよ。
これから…1から新しくやり直すんだ！

ふう、今日の片付けは終わったかな。まあそりゃあこの家に置くものなんてほとんどないしね。
｢入るわよ…」
はーい。どうしたの？
「一応の確認をしに来たのよ。明日から学校ね。あんたが入る学校は中高一貫の学校なのよ。凄く小さな学校とはいえあんたが入れたことが奇跡なんだから。｣
また始まった。お母さんの差別発言…でもこんなことももう終わり。だって
｢それで何度も言ったけどこれからは学校で生活するのだからね。荷物は業者さんに届けてもらってるから。いい？迷惑をかけないでよ。親が大変なんだから。じゃあね｣
バタンとドアがしまった。べーっだ！！もうあんたの顔なんか見たくないやい！
明日の準備も終わったしシャワーも浴びたし少し寝よう…
あまりの疲れからか眠ってしまった…

神奈川……あっ