室蘭女子高生失踪事件

初めまして。私の推測結果を記載いたします。

【推測結果】
・麻未さんを実際に連れ去ったのは組織（暴力組織、人身売買組織等）の人間であり、オーナーはその仲介役を担った。

【事件当日の動きと考察】
①11時30分：麻未さんはパン屋本店に電話し、応対した女性店員に「13時過ぎに行きます」と伝えた（事前に指示されていたコーヒー講習に行くため）。
②11時30分～13時の間：女性店員はオーナーに「13時過ぎに来るそうです」と伝えた。

（①②の考察）
・麻未さんが白鳥台バス停でバスに乗ったのが12時25分（目撃者あり）、通常なら東通りバス停に12時56分に着き、本店には13時ギリギリに間に合うが、几帳面な麻未さんは、バスが遅れることがよくあることを予め考慮し、またどの程度遅れるか予測不能なため、「過ぎ」という曖昧な表現を使わざるを得なかった。
・普段は行われていなかった「コーヒー講習」は怪しさ以外ない。支店で働いていた麻未さんがわざわざバスで30分もかけて本店で講習を受ける必要性がなく、支店でやれば良いだけだ。「コーヒー講習」は他の目的でおびき寄せるために使った名目であろう。本店・支店の店員、そして麻未さん自身も不審に思ったはずだが、麻未さんは「講習費」のような名目の金で釣られた可能性が考えられる。

③11時30分～13時の間：オーナーは何らかの方法で麻未さんに直接「時間を14時に変更するので、サティにでも行っててくれ」と伝えた。ただし女性店員にはそのことを言ってない。

（③の考察）
・何らかの方法として考えられるのは、a.麻未さんが白鳥台バス停でバスに乗る前、b.バスの中、c.東通りバス停でバスを降りる直前、のどれか。車で本店と白鳥台バス停を往復すればaは可能。bも可能で、オーナーだけ東通りバス停で降りれば良い。cも可能で、オーナーが東通りバス停で待ち構え、降りようとした麻未さんに告げ、麻未さんはバス内に戻ってサティへ行った。つまりどの方法でも可能なわけです。

④13時過ぎ：オーナーは女性店員に「麻未さん来ないじゃないか」と言う（14時に変更したのに故意に言った）。女性店員はおかしいと思ったが、麻未さんのPHS番号がわからなかったので電話確認できず、単に麻未さんが遅れてるだけだと思った。

（④の考察）
・オーナーが「麻未さん来ないじゃないか」と故意に言ったのは、女性店員が約束は13時のままだと思っていてくれた方が14時に動きやすいため。初めから約束時間は14時過ぎだったのではないかという説もあるが、14時過ぎと仮定してシミュレートすると不合理な点が多く発生する。また、当時の本店の電話が番号非表示だったり、麻未さんが非通知で電話してれば、女性店員が麻未さんの番号がわからなくてもおかしくない。

⑤13時30分：オーナーは待ちくたびれた振りをして「家に帰る」と言って店を出て、ビル裏側の駐車場付近で麻未さんが来るのを待った。
⑥13時40分：サティからバスで戻った麻未さんは東通りバス停に到着。ビル裏側の従業員出入口へ向かった。
⑦13時42分：交際相手から麻未さんに電話。麻未さんは「今、下に着いた」と答えた。PHS通信記録により東通りバス停付近であることが確認されている。

（⑤～⑦の考察）
・交際相手は、当日13時過ぎから本店でコーヒー講習があるのを事前に麻未さんから聞いていた。講習後、会う約束をしていたのだろう。ただし14時に変更になったことは知らなかった。13時42分という時間は、講習の真っ最中の可能性があったが、交際相手も「本店でのコーヒー講習」というものに怪しさや危険性を感じていたので、状況確認のため敢えてこの時間に電話した。しかし、麻未さんが下に着いたばかりだと知り、13時過ぎというのは13時より結構後だったのかと思った。あるいは、この時初めて時間が14時に変更になっていたのを知ったのかもしれない。

⑧13時46分：交際相手から再度電話。麻未さんは「今話せないから後でかけ直す」と答えた。この時交際相手は「麻未さんは室内にいたようだった」と証言している。

（⑧の考察）
・この時間、麻未さんは待機していたオーナーに導かれ、本店ビル２階または３階のオーナーの部屋にいた。ここで講習を行うとでも言われたのだろう。13時42分から僅か4分後に交際相手が再度電話したのは、13時42分の電話が途中で切れたか、講習後に会う話の再確認等と考えられ、特に不自然なことではない。13時46分以降も交際相手はコーヒー講習が心配だったが、麻未さんに「今話せないから後でかけ直す」と言われたので、しつこく電話するのは控えた。

⑨13時46分～15時頃：オーナーは麻未さんを眠らせ、大きな箱や袋に入れた麻未さんを、車で来た組織の人間（2～3人？）に引き渡し、車で連れ去られた。

（⑨の考察）
・オーナーは女好きで、複数の女性店員にチョッカイを出していたという信頼性の高い情報が多くある。しかし、このようなタイプは一人の女性にあまり固執することなく、これがダメならあれ、という形で手を出そうとするタイプが多い。本店オーナーであり支店も持っており、金も持っていたはずで、いたずら目的で拉致監禁の上殺害したりまでしないと思われる。ただし、事件当時は暴対法施行後とは言え、まだ暴力組織が町で幅を効かせ、所場代や用心棒代を徴収していたのではないかと思われ、パン屋も徴収対象になっていた可能性はある。そういう繋がりから、オーナーは暴力組織または暴力組織と繋がりのある人身売買組織に仲介を依頼され、断れずに仲介した可能性があると思われる。

⑩15時頃：オーナーは自宅に帰り、母親の見ている前でコタツで寝た。

（⑩の考察）
・母親の証言はアリバイとして成立していないが、これは事実のような気がする。オーナーが取り調べられることはオーナー自身が十分に予測済で、あまり遅い時間までアリバイが無いのは危険なため、組織への引き渡し後、なるべく早く自宅に戻る必要があった。母親の証言はアリバイにならないが、無いよりはマシである。13時30分から15時まで何をしていたかについて、警察にどのように話したかは情報が無いが、一人でドライブして人のいない山や海に行っていたとでも言ったのか。

⑪16時頃：会う約束の時間近くになっても麻未さんから電話が来ないため、交際相手の方から電話したが、つながらない状態になっていた（連れ去られた後だった）。

推測は以上です。これが事実なら、麻未さんは暴力組織の情婦になっているか、人身売買組織により船で海外に連れて行かれた可能性が高い。前者（国内）であれば人目に触れずに生活するのは極めて困難。これだけテレビ・雑誌で特集が組まれ大騒ぎになった事件であり、美人なので人目につかないのは考え難い。海外の方が可能性が高いと思う。海外ならまず消息を追うのは不可能に近い。ただ、生きている可能性はそれなりにあると思う。

また、事件発生後、オーナーは警察に拘束され散々取り調べを受けている。にも関わらず決定的証拠が得られなかったのは、オーナーは真犯人でも実行犯でもなく仲介役を担ったに過ぎないからだと思う。真犯人（依頼者）と実行犯が別の場合、未解決になるケースが多い。依頼者は直接手を下してないため犯罪を犯した実感が少なく、証拠も出にくい。実行犯が海外に逃亡してれば尚更だ。室蘭のケースは真犯人（依頼者）と実行犯は同一（組織）であり、オーナーは無理に仲介させられただけなので、尚更オーナーには犯罪を犯した実感が少なく、「無理に頼まれて引き渡しただけなので、その後の消息には責任はない」という意識が根底にあると思う。もちろん怖くて組織について言及もできなかったのだろう。結局証拠が見つからないため、そのまま未解決となったのではないだろうか。

事件直後から、本店店舗やオーナーの自宅・車は調べられているが、そこには麻未さんの痕跡は無い（車は組織の車を使った）。引き渡しに使った本店ビル２階か３階のオーナーの部屋は、事件直後は調べられていない可能性が高い。もっとも、指紋などは全て拭き取っているだろうから、調べていても証拠が出なかっただろう。ただ、当日麻未さんは緑色の革靴を履いていたとのことで、特殊な靴のように思うので、製品種別を割り出せばビル階段や廊下の足跡ぐらいは残っていてもおかしくないと思うが、警察がそこまで調べたかどうかわからない。