みんポケ！

ゲッコウガは立っているだけで精一杯

技も撃てないし避ける事もできないだろう

その時、サトシの脳内に一つの台詞が流れた

『タケシ！高速移動！』

サトシ「これだ…！」

思いつくとすぐにゲッコウガをボールに戻した

アラン「馬鹿な…！？もうポケモンはゲッコウガ以外にはいないはず…！」

アラン「サトシに限って降参なんてことは無いだろう…」

会場がどよめく中、サトシは帽子の向きを変えバトルフィールドに飛び出した

サトシ「もう良い！俺が戦うぜ！」

アラン「………は？」

対戦相手は勿論、観客も呆気に取られていた

セレナ「サトシは一体…何を…」

シトロン「なるほど！」

セレナの言葉を遮りシトロンが眼鏡を光らせる

シトロン「ゲッコウガはサトシとシンクロした！つまりサトシはポケモンと言っても過言ではないのです！」

サトシ「そういう事だぜ！」

アラン「なるほど…そういう事なら仕方がないな」

審判にもサトシがゲッコウガであることが認められ試合は続行した

アラン「リザードンッ！ドラゴンクローッ！」

リザードン「リザァァァァァァァァッ！！！」

サトシ「見切ったぜ！」

連続で繰り出されるドラゴンクローをサトシは全てかわしていく

アラン「ならば…かえんほうしゃッ！」

リザードンは宙返りしサトシの背後から極炎の息を吐く

セレナ「あぁっ！」

コジロウ「ジャリボーイッ！

誰もが絶対絶命と思ったその時

サトシ「へへっ！」

そのトレーナーは腕を組んでいた

リザードンの灼熱の炎にサトシは包まれていく

アラン「そのまま燃やし尽くせッ！」

かえんほうしゃの勢いは更に増し、サトシの体には完全に炎が覆った

セレナ「もうやめさせてッ！」

ついには会場席で泣き出す者も現れた

撮影しているテレビ局も撮影を中断しようとした

その時

サトシ「温いぜッ！」

シトロンの理解力が尋常じゃないゾ･･･（困惑）

セレナ「サトシ！」

アラン「馬鹿な…！何故無傷なんだ…！？」

リザードンのかえんほうしゃをあれだけ受けて、生きていられるはずがない

アラン「だとすると…まさか…受けていない…？」

セレナ「一体…どういう…」

シトロン「わかりましたッ！」

またしてもセレナの言葉を遮りシトロンは眼鏡を光らせる

シトロン「サトシはあの時腕を組みました！そして炎に包まれた瞬間、組んだ腕を抜く速さで炎を掻き消したんです！」

ティエルノ「でもなんでサトシは避けなかったんだ？その技も一歩間違えれば絶命していただろう？」

その質問にトロバがシトロンの眼鏡を奪い光らせる

トロバ「その答えは観客席にあります！」

ティエルノ「観客席…？」

観客席を見渡すとこの上ない程の大盛り上がりを見せていた

トロバ「そう！サトシは観客を盛り上げる為にあのような危険を冒したのですよッ！」

シトロン「眼鏡返して」

ユリーカ「流石サトシ！頑張れ！頑張れ！」

その大声援を受け、アランは呆然としていた

今までこんなにも楽しいバトルはあっただろうか？

サトシ「ヘヘッ！こんどはこっちから行くぜッ！！」

先程のかえんほうしゃで服は全焼してしまい、いわゆる全裸だが誰も気にしない

アラン「俺も全身全霊で答えようッ！！」

その覚悟を示す為にアランも服を脱ぎ捨てた

サトシは地を蹴るとリザードンに向かって一直線に飛んで行く

その姿はまるで…彗星の如く…

その彗星はリザードンを貫いた

リザードンは金切声を上げると、その場に倒れた

アラン「リザードォォォォォォォォォンッ！」

アランはリザードンよりも別のことを心配していた

それはこの勝負が終わってしまうこと

アラン「嫌だ！まだこの会場でバトルがしたいッ！」

全裸のこの男はハッとしてフラダリの方を向く

フラダリはゆっくり、だが力強く頷いた

そしてアランは覚悟を決めてバトルフィールドに飛び出した

アラン「俺も戦うッ！」

マノン「えぇーッ！？」

またもや会場が呆気にとられた

だがまたもや二人が解説をしだす

シトロン「なるほど！サトシはポケモンであり人間でもありますッ！」

トロバ「つまり！人間はポケモン！アランのようにシンクロできなくてもバトルフィールドに出ても良いのですッ！」

セレナ「そういうことね…！」

ユリーカ「でもでもでも！それじゃあアランは7体目になっちゃう！」

その声を聞くとアランはリザードンの肛門に自分の陰部を突っ込んだ

アラン「今俺達は繋がっているッ！つまり俺＝リザードンだッ！！」

その理論を聞き会場は納得した

サトシ「そう言うと思ったぜッ！！」

バトルフィールドに立つ二人は身構える

サトシ「へへッ！！」

でんこうせっかでアランの背後に回り込み、顔に向かって殴りかかる

アラン「遅いッ！」

その攻撃を一発一発、回避しながら倒れてから放置されているリザードンの尻尾を掴む

アラン「これが俺達の絆の力だッ！！」

リザードンを振り回し、高速回転をする。その速さでたつまきが発生した

サトシ「何ッ！？」

アラン「うおおおおおおおおおおおおおおッ！！！」

一瞬でサトシはたつまきに飲み込まれる。そして一層回転する速度が速くなる

マノン「リザードン尻尾の付け根から血が噴き出してるよ！？千切れそうだよ！？可哀想だよ！？」

フラダリ「人間はポケモン。するとアランはリザードン。アランとリザードンは繋がった。つまりリザードンが受ける痛みもアランの痛みだ」

マノン「確かに…！アランはその痛みに耐えてまで勝ちたいんだ…！」

アラン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ！」

サトシ「グッ…流石アランだぜ…！しかし！」

絆の力()に限界が来ていた。今にもリザードンの尻尾は切れそうなのである

一人はそれまでに相手を気絶させなければいけない

一人はそれまで耐え続けなければいけない

アラン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ！！！！」

サトシ「…………………………………………………ッ！！！！」

しかし、その前にバトルフィールドに限界がきていた

バトルフィールドは崩壊し観客席は大パニックになっていた

しかしまだアランは回転を止めない。それどころか速度が増していく

シトロン「あぁっ！僕の眼鏡がッ！」

たくさんの物がそのたつまきに巻き込まれていく。ついに避難するようにと放送が流れた

だがもう遅かった。会場は崩れ落ち観客はたつまきの餌食となっていく

リザードンの尻尾はとっくに契れるも、たつまきは止まらない。

アラン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ！」

その高速回転で会場の床に穴が掘られていく。たつまきは更に街全体を飲み込んだ

アラン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ！！！！」

もうアランには意識は無かった。アランを今動かしているのは熱き闘志のみ

回転速度で地面を掘り進み星の真ん中へと動いていく

その時、たつまき…いや竜巻はカロス地方全体を飲み込んでいた

アラン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ！！！！」

それでもアランは回転を止めない。更に増していくばかりである

マノン「もう…止めて…！」

アラン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ！！！！！」

最愛の人の声ももう彼には届かない。アランはもはや人では無くなっていた

人はそれを神と呼ぶ

星の真ん中に到達した時、アランは人類を超越していた

アラン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおッ！！！！！」

その力と星が共鳴しビッグバンが起こった

星の中心から次々と滅びの焔に飲み込まれていく

フラダリ「フハハハハハハハハハハハハハハハハハッ！」

アランが最期に聞こえたのはカエンジンの狂笑だった

ビッグバンは星に留まらず宇宙も滅びへと導いた

平行世界ややぶれたせかいも例外では無かった

全ては無へと還った。これもフラダリの計画通りだった

サトシ「へへっ！」

ただ一人。この少年を除いては

サトシ「なぁアルセウス。この運命は避けられなかったのかな」

アルセウス「仕方の無い事だった。アランとマノンが出会った時点で運命は決まっていたのだ」

サトシ「…」

この二人の肉体は既に消滅していた。この二人の精神が生き残れたのは第七感を極めていたからである

サトシ「俺も一歩間違えればアランのようになっていたのかな…」

アルセウス「そんな事どうでも良い」

二人は無の中で顔を見合わせた

アルセウス「また一から創造するのだからな」

サトシ「ああ…！」

完

あの〜サトシはもう戦ってますのでちょっとはまりません(一生懸命作ったと思いますすみません

もっと頑張ってかけピカ

あれ書いたのあんみつだったのか
車で爆笑してたわ

これは俺の全盛期の作品じゃないか