仲間は、たった9人。
それは、かけがえのない
最高の9人だった。
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出演
※リンク先は立ち絵です
武装親衛隊隊長 アズマオウ(男双)
蜘蛛に乗った騎士 ハギワラの夜(男竜)
魔界幻士の少年 ユウ(男弓)
屈強なる槍兵 イヲ(男槍)
裏世界の支配者 馬場(男斧)
心優しき白鳥の少女 パルメ(女変)※版権キャラ
ザッカヤ・ギタリスト スパイク(男竜)
冴え渡る中年ニート ホーモォ(男剣)
すべてを潤す雫 レイ(女剣)
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5 プロローグ
7 第1章 ざわざわ武装親衛隊
17 第2章 同志を、仲間を求める旅
58 第3章 紅茶を売る女
既に映画風
全米が泣いた
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こういうのってキャラ崩壊するのが大体落ち
パルメ出んのかよワロタ
プロローグ
1596年。ポケリン帝国では絶対王政の最盛期を迎えていた。
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女王は暴君であった。
民は、ただ虐げられ、苦しめられた。
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彼はただ、許せなかった。
彼_アズマオウは、親衛隊を立ち上げた。
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王を倒すために。
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守るべきものを、守るために。
第1章
ざわざわ武装親衛隊
@ ポケリン帝国・西都ヴィルレ
彼は、家の中で一人悩んでいた。
アズマオウ「うーん……勢い余って親衛隊を立ち上げたはいいが……」
アズマオウ「メンバーが、今んとこ俺と同僚……そう、ハギワラの夜しかいないんだよな」
アズマオウ「すばしっこいだけの俺とファンネル騎士1人じゃ、『革命!』といっても適当に殺られてもみ消されて終わりだし」
アズマオウ「何か打つ手は……」
ほおづえをついていると、扉がうるさく音を立てた。
ハギワラの夜か? いや、それ以外いない。……いるとしたら、反逆罪あたりで俺を捕まえにきた輩だろうな。
現に俺らが今やろうとしていることは、紛れもない犯罪なのだから。
アズマオウ「はぁ……うるせーな。はいはい今開けますよー」
扉を開けて出てきたのは、案の定ハギワラの夜(セリフ時ハギワラ)。
と、デカグモ1匹…………え?
ハギワラ「アズマオウ君! 久しぶりぃー!」
アズマオウ「おう、ハギワラの夜!……ってどうしたんだよ、その蜘蛛ぉ!」
ハギワラ「この子かい? タラちゃんって呼んであげてね!」
タラちゃん「( ^ω^ )」
アズマオウ「って、ちっげーよ! どこでとっ捕まえてきたか聞いてるんだよ!!」
ハギワラ「なーんだ、そんなこと?」
すると、ハギワラの夜は、タラちゃんと出会った経緯を話し始めた。
話が横線にそれまくったので要約すると、
アズマオウが帝国騎士団を辞めた3日後__ちょうど1ヶ月前くらいに、近隣の魔物討伐をしていたときに見つけたらしい。もちろんタラちゃんも討伐対象だったそう。
元々虫好きだったので、ひどく弱っていたタラちゃんが可哀想に思え、治療を施してそのままお持ち帰りしたのちパートナーになった、
と彼はいう。
アズマオウ「そうか。でもタラちゃんをそのまま家にあげんじゃねえぞ? 俺んちが汚れる」
ハギワラ「その点はご心配なく!」
そういうと、付けていたマントの一部が切り離され、タラちゃんを覆い始めた。
まるで縮こまるかのように、数メートルはあったであろう蜘蛛が小さくなっていった。
アズマオウ「おおっ、懐かしのマントファンネル!」
読みやすくていいね支援
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@ アズマオウの家
1人と1匹を家にあげ、アズマオウは紅茶を淹れた。
ハギワラ「あぁ〜。アズマオウ君の淹れる紅茶はやっぱり美味しいな」
タラちゃん「^〜」
アズマオウ「でしょ? 俺は紅茶にだけはこだわるからな」
アズマオウ「ここ最近さ、奴隷貿易が盛んらしいじゃん? んで、海を渡った先で働いてた奴隷さんが採った茶葉だ、って知り合いの商人が言ってたぜ」
アズマオウ「で、その茶葉で作った紅茶がたまらなく美味しくってよ〜。まだたくさんあるからハギワラの夜も貰ってけよ!」
ハギワラ「じゃ、遠慮なく♪」
アズマオウ「……で、何でお前きたん?」
ハギワラ「親衛隊の作戦会議をしようと思ってね」
アズマオウ「えぇ……少しは紅茶を飲んだ幸福感に浸らせろよ〜。作戦だって何も思いつかんし」
ハギワラ「君のことだからそんな感じだと思ってたよ! だから、親衛隊 隊長の君に提案っ」
ハギワラ「新たに親衛隊 隊員候補を見つけたから、その人を仲間にしない?」
アズマオウ「マジで? やるじゃん」
そうそう、ハギワラの夜には引き籠りがちの俺の代わりに隊員候補探しをお願いしてたんだわ。今のくだりで思いだしたぜ。
アズマオウ「なあ、それってどんな?」
ハギワラ「君好みのとっても可愛い子だよ」
アズマオウ「その女の子ってどこにいるんだ? ねぇどこだよ? 教えろよ?なあ」
ハギワラ「うーん……少し遠いかな」
アズマオウ「具体的には?」
ハギワラ「少し遠いってだけでそんなでもないよ、ただ……」
ハギワラ「ここ西都ヴィルレの真東ってだけで」
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ハギワラ「だめかな……?」
アズマオウ「オーケー、じゃ、その女の子とやらに会いにいこうぜ!」
ハギワラ「えっ? いいの!? アズマオウ君最近お家出てないのに!?」
アズマオウ「確かに事実だけど見透かされてるみたいでムカつくわw 」
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アズマオウ「新しい仲間が加わるのは大きいし、善は急げとも言うしな。今日はここに泊まってけよ、明日朝に家を出る」
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アズマオウ「……俺に、手出しはするなよ?お前ならしかねないからな」
第2章
同志を、仲間を求める旅
「……て!……………くん!」
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「アズマオウくん!!」
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アズマオウ「ふぁあ……うぅ…まだ寝かせろよぉ……」
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ハギワラ「今日は9時の鐘がなる前にこの街を出るんでしょ!? 今8時45分!! さっさとパンツ履いて剣持って家出なきゃ!! 」
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アズマオウ「あー分かった分かったっ! 支度するからさ! お前の声甲高くてピーピーうるせえんだよ男のくせに!!」
ハギワラ(……)
a.m.8:55 @アズマオウの家の前
アズマオウ「……ふぅ」
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彼は今ここで、何を思ったのか__
アズマオウ「俺は今ここで__覚悟を決めた」
ハギワラ「何で?」
アズマオウ「俺たちが今からやることは紛れもない反逆だ。途中で死に至ることもあるだろう」
ハギワラ「そうだね……」
アズマオウ「俺は誓う。
ハギワラ「僕も誓うよ。
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この革命に、全てをかけると!!
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民衆「「「」」」ザワザワ
カクメイ? ジョオウサマニツカマッチャウー
イヤイヤムリッショw ハハッワロス…… ツウホウシナキャネ
オカーサマアレナニ? シーッミチャイケマセン
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アズマオウ「やっべ、騒ぎになっちまったぜ」
ハギワラ「早くこの街を出なきゃね、まあ辺境だし大丈夫でしょ」
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2人は家の前に出来た野次馬をかき分け、ヴィルレの街を飛び出した__
@ヴィルレ城塞外 ラフォーレ街道
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林の中に、石畳の道が続いている。
2人と1匹は、そこを駆け抜けていく。
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ハギワラ「はっ、はっ、……アズマオウくん、早く昼ごはん食べたいでしょ? 今日まだ何も食べてないし」ダッダッ
アズマオウ「ふっ、はっ、……お前のせいだっつーの」ダダダッ
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ハギワラ「はっ、……それにしても、足 だ・け・は、速いよね。アズマオウくんは」ダッダッ
アズマオウ「足だけじゃないんだろうけどな。それにしても何でだろーな……剣術もそんな上手くないし、これといったこともないし」ダダダッ
ハギワラ「さぁ……才能じゃない?」ダッダッ
アズマオウ「……で、昼頃には次の街着きそうか?」ダダダッ
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ハギワラ「まあ、どうにか9時の鐘がなる前にヴィルレを出られたから……
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君とタラちゃんの足なら12時の鐘の前には着けると思うよ?」ダッダッ
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アズマオウ「じゃ、あと3時間くらいか……休まず行くぞ、お前ら」ダダダッ
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ハギワラ「……ふっ、こんなの騎士団の鍛錬に比べたら朝飯前! そうだろう、アズマオウくん!」ダッダッ
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2人と1匹は、真っ直ぐに伸びる街道を風になって駆け抜ける__
ゴォン……ゴォン……
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12時の鐘が、鳴り響く__
それを知らせるかのように、2人の騎士と1匹の蜘蛛が、城塞の前に現れた。
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アズマオウ「ぜぇ……はぁ……。久しぶりに3時間走したから、少し疲れたぜ……」
ハギワラ「僕達は平気だよ? 騎士団辞めてから少し鈍った?アズマオウくん」
タラちゃん「( ´・∀・` )ハハッ」
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アズマオウ「」イラッ
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衛兵A「おい、お前ら」
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アズマオウ「はぁ……何だ」
ハギワラ「あ、衛兵さんだね。こんにちは。僕達に何用で?」
衛兵A「この街に入るつもりか?」
アズマオウ「だからどうした? お前らには関係ないだろ」
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衛兵B「否、ある」
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1人の衛兵との口論に、その場にいたもう1人の衛兵が口を挟んだ。
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衛兵B「……先月、女王陛下が新たに法律を定められたのを知らぬか? 愚か者め」
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アズマオウ「……何だと?」
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ハギワラ「(ここに来て君の引きこもりが仇になるか……)」