24裁判心理学

投稿の手引き / 404

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satsugakushinri 2024/12/09 (月) 17:57:24 >> 384

 「心理検査はアートだ」という物言いでなくても、類似の主張があり得ることに注意して(「総合的判断」とか「長年の臨床経験」とか)、それに引っかからないようにしてくださいね。臨床心理学にはそういう危険が多いのではと危惧しています。精神科医が学部生に心理検査をさせたことについては、現在の心理学者であれば同様のことはまずやらないと思います。その程度の教育は整備されています。面接も心理検査も問題ですが、一番の問題は、裁判で真偽が検討されるべき自白を「事実」として鑑定の根拠にしたことではないかと思います。
 裁判所の解釈が最強であって、心理学者が解釈を持ち出す限り有効性は低いですね。だから解釈論争に乗らないような鑑定を志向したのでありました。「心理士は裁判自体に参加せずに、結果を提供するのがよい」というのは、このことを言っているのではなく、法曹三者の領域に心理学者は踏み込まない方がよいという意味です。すなわち、資料をどう判断するかという領域に、です。
 プロが仕事をするということは、本気を出すということです。本気でやっていると、相手への気遣いとか口の聞き方とかより、課題解決にどうしたら至れるかが優先されます。足利弁護団の人々、特に佐藤弁護士はプロだったということでしょう。プロと出会うことで、我々も成長できたのですね。感謝しています。他職種連携はこれでいいのだと思います。「チーム学校」だって、何が大切かを共有しそこに至る最善を尽くすのが優先されるべきで、各人(職)のプライドなど掃いて捨てるべきです。まぁ、これも正論に過ぎず、実際には相手の人間としての許容量を判断して、わかるように主張しないと連携は瓦解するでしょう。人としての度量判断を自他共に正確にでき、相手に合った物言いができることが、他職種連携ではより望ましいかもしれないですね。
8点差し上げます。

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