真昼の迫真ランド

【SS】Requiem:channel / 48

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ちゃむがめ 2021/07/01 (木) 22:12:02 修正 >> 46

頸動脈を切断したことによる失血により即死したと思われた茗夢の彼女の亡き骸が突如、電流が流れたかの様にビクビクと痙攣を始める。
次の瞬間彼女の身体は再び起き上がり、掻き切られた筈の首の頸動脈は凄まじい速度で再生し、やがて頸動脈を皮膚が覆い元の様相を見せる。

「如何でしたか、私はこの断片(フラグメント)を"堕胎戯曲(ファウスト・リグレット)"と呼んでいるのですが…それは今は超どうでもいいのでさて置き、皆さんの中にも私と同じ様に神の力の断片、断片(フラグメント)を持つ断片者(フラグメンター)と呼ばれる者達が人間社会に溶け込み姿を潜ませています、それは何故か…」

「国は我々断片者(フラグメンター)を恐れ、その存在を秘匿しているからなのです。この国の体制を作り、既得権益を貪る彼ら権力者達にとって我々の持つ未知なる力はこの国の根幹をも揺るがしかねない恐るべき不安材料なのです。そうして彼らは現在秘密裏に各都市で"治安維持"と称し、
"断片者(フラグメンター)達の回収"を行い我々の同胞の拉致、誘拐を行なっているのです。囚われの身となった同胞達はその後どうなったか、その力を封じる為に幽閉されたまま生涯を過ごすのか、はたまたその力を国の管理下のもとに利用され搾取され続けているのか、それらは我々教会の力を以ってしてもとうとう知る術を見出すことはできませんでした。」

「…これがこの国の現状なのです、神から力を賜りし我々断片者(フラグメンター)が排斥され、断片者(フラグメント)を持たない悪しき権力者が跋扈する。ならば我々は、今こそ剣を取り革命を起こすべきなのではないでしょうか!"神の力の断片"を持つ我々こそが真に救世を行える唯一の存在なのだから!」

「今こそ我々はこの断片(チカラ)を使う時なのです、断片者達(フラグメンター)が虐げられる時代が終わりを告げる時が来たのです。来たる7月3日を革命の日とし、我々アザミ教会はミーバネルチャの各主要都市、東部街(イーストシティ)北部街(ノースシティ)西部街(ウェストシティ)、そして…中央街(セントラルシティ)に置かれたミーバネルチャ治安管理局の支部並びに本部に対し我々は"洗礼"を行う。」

「もし、我々の志に賛同するという隠れ断片者(フラグメンター)、もしくは親しい断片者(フラグメンター)を庇護したいという非断片者諸君が居るというなら、私達教会は如何なるときでも拒みません。その手を取り同志として寛大な心で迎え入れましょう。」
「それでは皆様、7月3日、革命の日にまたお会いしましょう、それでは皆さんご機嫌よう〜、バイバイ〜」

映像はそこで途切れ各局は皆「しばらくお待ち下さい」という旨のテロップを挟み番組は一時中断された。

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