札学心理学

22裁判心理学 / 199

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 課題6 供述へのアプローチ 供述分析の技法
 知能の低い人でも、知覚シーンの記憶を保持しているとは限らないと考えています。これは知能に関係することではなく、正常な人であっても、他の何らかの理由で直観的な場面の記憶を保持することが困難になる可能性があります。知能の低い人はなおさらです。なので、この目撃談が信憑性があるとも言えません。知的な問題が知覚シーンの記憶に大きな影響を与えているわけではなく、それほど密接な関係はないのかもしれません。
 「能力とは、行動の確率的傾向を表示する概念に過ぎない」ということについては、能力があるからといって能力が生み出す行動が必ず起こるわけではないからです。行動は、能力だけではなく、さまざまな要因によって決まります。また、行動にも心理的な影響があり、心理的な要因が大きく作用する可能性があるため、能力の面から行動が起こる確率を見抜くことはできません。
 行動と予期の連鎖が見られる供述は、実体験の兆候とは考えられません。何らかの行為や意図の反応があったとしても、それは容疑者が以前に誰かの体験談を見ていた可能性があるからです。必ずしも実体験の徴候とは限らず、実際の犯罪体験として見ることはできず、実体験かどうかを証明することもできません。
 

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