深夜なんで下ネタぶっ込もうと思ったけど冷たい目線は身体にさわるので止めといて
テーマ【自転車】
ペテさん、ゲーム少年でした。
それもファミコンとかじゃなくゲーセンの方。
当時のゲーセンはヤンキーの圧力に耐えながら最先端のアーケードゲームに心奪われるそんな黄金時代でした。
ペテさんのいたお街には「プリンス」と「ワールド」と言う2件のお店がありました。
夫婦で経営し子供たちのため不良行為は許さない健全店プリンス、
そしてマジヤバの不良はいないけど店員のちょいワルお兄さんがオトナ臭を出してくれるワールド、僕はワールドの常連でした。
ワル兄さんはとっぽい格好しながらもガキのオレたちといつも遊んでくれ面白い話もたくさんするいいアニキ分でした
そんなワールドでしたが、ある日閉店の噂が流れます。そして店員のワル兄さんが店に来なくなりました。
日に一度だけ知らないおじさんが店に来るだけになったワールド、治安が徐々に悪化していきます。ワル兄さんが居たときの空気が徐々に薄れていくなか仲間の一人が言いました「ワル兄さんに会いに行こうぜ」
「ここから10キロほど離れた所に姉妹店がある」仲間の鈴木くんが日に一度だけ来るおじさんから聞いたのです。そこにワル兄さんは居るんじゃないか?僕たちは自転車にまたがり見知らぬ土地へ向かいました。さながらスタンド・バイ・ミーのように。
学区で言ったら4つ先、知らない駄菓子屋、離れたところにある橋のせいで見失う方向感覚、本当にあるのかわからないまま冒険を続ける僕たちは不安と興奮でいっぱいでした。流石に線路は歩きませんでしたよ、自転車漕ぎ辛くなるからねw
朝から探しづつけて昼過ぎにやっとの思いでそれらしいゲーセンを見つけました。それは街道沿いにある看板のない店でした。
昼なのになんか薄暗い店内、汚れた画面と入りの悪いレバーから判るのはそこがあまりいいお店ではないこと。
そして、やはり店員がいない。つまりワル兄さんも居ない。
居心地の悪い店内から早く帰りたい気持ちになる一行でしたが、よく耳を澄ますと店の奥からテレビの音が聴こえます。
「誰かがいるな」
皆は声を揃えて店の奥に問いました「すいませーん!兄さん居ますかぁ!」
2秒後
「ンなんじゃぁ!うるせぇぞガキどもがぁ!!!」どう聞いてもガチワルの本職が発する猛獣の咆哮が店内にこだましました。
大急ぎで自転車にまたがり一目散に帰路につく僕たちは、もうワル兄さんに合うことは出来ないことを身に刻みながら必死にペダルを漕ぎました。
ワル兄さんの(精神的な意味での)死体を見に行く冒険はこうして幕を下ろしました。
エンディングテーマ:Stand By Me – Ben E. King
♪~
When the night has come
and the land is dark
And the moon is the only light will see
ガチワルから逃げ出す小学生と、白装束から逃げる二十歳前後で、構図的には同じなので話の色が違って面白いですねww
ただ会いたいという純粋な思いに対して、待ってた「うるせぇぞガキどもがぁ!!!」はショックだっただろうなぁ~子供たちの心を強くしましたよねww
私も自転車で遠出して知らない街で空真っ黒になった時の股間のソワソワ感を思い出しましたねww
いい話、ありがとうございました👍